May, 10, 2023, Taipei--TrendForceのレポート「AMOLED技術と市場状況」によると、OLED、次世代デジタルデイスプレイは、スマートフォン市場を制するとともに、他のアプリケーションへも移行しつつある。有機OLEDは、産業サプライチェーンの核であり、スマートフォンパネル作製コストの23%を占める。普及率拡大により、OLED材料の世界的価値は、2022年に推定22億3000万ドル、前年比30%増となった。製造規模は、メーカーのサポートにより、2025年までには30億ドルに達する見込である。
OLED発光コンポーネントは、ポリマベースあるいはスモール分子ベース材料のいずれかである。ポリマは、有機溶剤であり溶解性が低い、したがって不純な色、均一性の低いフィルムになる。しかし、プリンティング技術と組み合わせると、その高開口率が、より多くの材料に適合可能になり、ポリマの短寿命と効率の補填が可能である。小分子材料は、純度の高い色であり、輝度も高く、相対的に大きな世代のOLED製品に適用できる。とは言え、現状は、FMMおよび蒸着機の開発に制約されている。
OLED製造は、原材料モノマーから中間物の合成で始まる。次に、中間物は、処理されて前駆体になり、最終的に昇華され、ターミナルOLED材料に純化される。原材料モノマーが化学的に中間物に合成される際、粗利益は約10-20%。これらは、主に中国の製造会社、Jilin OLED Material, Ruilian New Materials, Aglaia Tech, およびShenzhen Masonによって供給される。ターミナル材料は、昇華と純化によって製造され、その構造は、後の製造で変化しない。したがって、化学構造、プロセス、処方は、ターミナル材料メーカーにとって重要な企業秘密である。昇華後のこれら材料の純度は、非常に高いと予想されており、技術障壁も非常に高く、粗利益は、60ー70%になる。その技術と特許は、海外の数社に集中している。とは言え、活況を呈する市場は、上流メーカーの流入を招き、過去の技術障壁は崩壊しつつある。中国メーカーの中には、先駆体やターミナル材料を量産できるところも出てきており、現在、サプライチェーンで積極的に競争し、成長を促進している。
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