July, 20, 2020, London--Omdiaの「MicroLEDディスプレイ技術と市場-2020」によると、画期的、自己発光型ディスプレイの需要増加に後押しされて、microLEDディスプレイのグローバル出荷は、2020年の無視できるほどのレベルから激増して2027年には1600ユニットを超える見込みである。
Omdiaによると、microLEDデイスプレイ出荷の成長はスマートウォッチとTV市場からの需要に牽引されている。スマートウォッチ市場向けのMicroLEDデイスプレイの出荷は、2027年に1000万ユニットを超えると予測されている。一方、TV産業向けの出荷は、同じ年に330万ユニット以上に成長する見込みである。
Omdiaのアソシエイトディレクタ、Jerry Kangは、「ライバルOLEDディスプレイに比べて発光効率が優れているので、microLEDディスプレイは次の自己発光型ディスプレイになると予測されている。多くのスタートアップ、ディスプレイメーカー、コンシューマブランドが独自のmicroLEDディプレイ、デバイスおよび様々なサイズのプロセス、中~大型、微小サイズまでのプロセスを開発している」とコメントしている。
MicroLEDsは、新しいフラットパネルディスプレイ技術を代表する。これは、微小LEDsアレイを使って、個々のピクセル素子を構成する。従来のLCDディスプレイに比べて、MicroLEDディスプレイは優れたコントラスト、高速応答時間、低消費電力を提供する。その結果、microLED技術は、LCDsやOLEDディスプレイの競合と見られている。アプリケーション範囲はウエアラブルデバイスからTVまでである。
複数の大手技術プレイヤが、microLED技術と製造を改善しようと踏み出している。
台湾のAU Optronicsは、最近、9.4インチフレキシブルディスプレイのプロトタイプを発表した。これには赤と緑の色変換フィルタの下に青色microLEDピクセル、低温ポリシリコン(LTPS)プラスチック基板が使われている。
Plessey Semiconductorsは、Facebookプロトタイプを支援し、AR/VR分野で使用される新技術を開発すると発表した。Samsung Electronicsは、2018年に、チップオンボード(COB)加工RGB microLEDディスプレイでプロトタイプTVを発表した。同社は、2020年に製品を発表する計画である。
Samsung Displayも量子ドットナノロッドLED(QNED)技術の開発を始めた。これは、ナノチューブLEDsを酸化TFTガラス基板に適用するものである。さらに、多くのコンシューマブランドが、近い将来に独自のmicroLEDディスプレイまたはデバイスを発表すると予測されている。
「マストランスファを含む、microLEDチップの製造技術が、もっと成熟すると、microLEDディスプレイ市場は一段と急成長する。microLEDディスプレイ技術の利用増が後押しして、ディスプレイメーカーは、現在のLCDやOLEDディスプレイ技術から進化していく」と、Kangは分析している。
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