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量子ドット市場、2025年に106億ドル

April, 13, 2020, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート「量子ドット市場、製品毎(ディスプレイ、医療機器、太陽電池、フォトディテクタ/センサ、レーザ、照明(LED)、バッテリ、エネルギーストレージ、トランジスタ)、材料(カドミウムベース、カドミウムフリー)、業種および地域、2025年までのグローバル予測によると、世界の量子ドット市場規模は、2019年に35億ドル、今後CAGR 24.6%成長で、2025年には106億ドルに達する見込みである。ディスプレイ機器における量子ドットの需要増、量子ドットの先進的特徴が、量子ドット産業に機会を作り出している。

予測期間にコンシューマ業種が量子ドット市場で優勢
コンシューマ業種は、近い将来、量子ドット産業で継続して最大シェアを占めると予測されている。優れたデイスプレイ技術とエネルギー効率のよいソリューションに対する要求増が、量子ドットデイスプレイ市場の成長を後押しする見込みである。コンシューマ産業は、スマートフォン、TVs、PCモニタとラップトップ、タブレット、スマートウェアラブルなどの製品で構成されている。これらのすべてが、世界の量子ドット市場で大きなシェアを持つ。

コンシューマセグメントで量子ドット需要を牽引する要因に含まれるのは、コンシューマ機器における技術進歩の進行、世界的な経済の成長。テレビは、量子ドットを大々的に使用する重要なデバイスカテゴリである。量子ドットベースのTVの発売、大型で高解像度の製品需要拡大により、高価格パネル普及が予測期間に徐々に進行する。

2020-2025年に照明製品市場が最高CAGRで成長
量子ドットの照明設計への導入は、LED製造コスト削減で重要な前進であり、利用しやすい価格になる。希土類蛍光体と比較して量子ドットは最適化レベルが高い。量子ドットは、効率を十分なレベルに維持しながらより高い照明品質実現に必要な譲歩の最小化に役立つ。高いコスト効果、高輝度、より優れた効率、環境的に維持可能な材料でできた高安定デバイスであることは、最重要要素であり、これが量子ドット照明製品の開発につながる。量子ドット技術は、照明産業を近代化するイノベーションである。結果として、照明製品は予測期間に高いCAGRで成長する見込である。

予測期間にカドミウムフリー材料が量子ドット市場で優勢
カドミウムフリー量子ドットは、メーカーとコンシューマにとって安全で持続可能オプションとなり、毒性に関連するリスク、規制的制約の可能性がない技術に関連する色の恩恵が得られる。カドミウムフリー量子ドットはディスプレイだけでなく、より多くのアプリケーションに可能性を開く。照明ソリューション、太陽電池、バイオメディシンなどが含まれる。さらに、量子ドットメーカーの多くは、毒性のあるカドミウムベースの量子ドットデバイスから、カドミウムフリー量子ドットデバイスへ切り替えつつある。

APAC量子ドット市場が予測期間に最高CAGRで成長
照明、自動車、コンシューマエレクトロニクスアプリケーションにおける量子ドット製品の採用が、量子ドット産業の成長を促進する。現在のところ、量子ドットは、商用化前の段階である。とは言え、今後数年で量子ドットは、モバイルディスプレイ、バッテリやエネルギーストレージシステム、太陽電池、医療機器、固体照明ソリューションに導入される。したがって、APACは、近い将来量子ドット市場で優位を占めると予測されている。