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LEDと超伝導体を組み合わせてエンタングルフォトンを生成

March, 26, 2014, Toronto--トロント大学物理学者、Alex Hayatの研究チームは、エンタングルメントとして知られる量子物理学現象を活用する新しい効率的な方法を提案した。
 このアプローチは、LEDと超伝導体を組み合わせてエンタングルフォトンを生成する。これによって新しい物理学の世界を開き、量子コンピュータや量子通信を含む量子技術に向けたデバイスの世界を開く。
 「LEDのような普通の光源は何の相関性も無しにランダムにフォトンを放出する。LEDから放出されるフォトン間にエンタングルメントを生成することは、超伝導体という別の特殊物理効果を加えることで達成可能であることを実証した」(Hayat氏)。
 この効果は、電子がクーパー対(Cooper pairs)においてエンタングルするときに起こる。クーパー対は、1つの電子が片方に、もう1つの電子が逆方向にスピンする現象。そのような超伝導材料の層を半導体LED構造と密着させて置くと、クーパー対がLEDに注入され、エンタングル電子対がエンタングルフォトン対を生成する。しかし、この効果は、ナノメートル厚の活性層、量子井戸を持つLEDでしか起こらない。
 「一般に、量子特性は非常に小さなスケール、電子か原子でしか現れない。超伝導性によって量子効果が、大きなスケール、電子部品や回路全体で現れるようになる。量子の振る舞いは、発光一般を大幅に強化する、特にエンタングルフォトン放出を強める」とHayat氏は説明している。