August, 15, 2017, London--最近のB2B技術展望でABIリサーチ(ABI Research)は、製造業の44%が3Dプリンターを稼動させているが、その導入のほとんどはプロトタイピング目的のみであることがわかった、とレポートしている。これは次の10年で変わり始める。連邦航空局(FAA)や欧州航空安全局(EASA)は、商用ジェットエンジンは3Dプリント部品の承認を増やしており、また、AMスペシャリストは、他の産業が製造規模実装で引き続き革新して行くからである。
「航空宇宙OEM、病院、歯科医、およびそのサプライヤーは、実用的な3Dプリンティング利用例からすでに恩恵を受けている」とABIリサーチの主席アナリスト、Pierce Owen氏は指摘している。「既存および新規参入スペシャリストの両方のイノベーションが、これまで見られなかった規模で、より多くの産業での利用例を生み出す。AMがたとえ量産で意味がないとしても、エンドユーザーが3Dプリンターにアクセスできるようにする分散製造プラットフォームによってほぼすべてのメーカーがオンデマンド部品の置き換えにAMを使うことができるようになる」。
米国の航空宇宙と防衛産業は、次の10年でAMの大きな部分を構成し、2026年には178億ドルのAM製造パーツと製品を製造する、これはアメリカの航空宇宙産業と防衛予算が非常に大きいためである。GEアディティブとGEアビエーションはすでに、LEAPジェットエンジン向けに燃料ノズルを3Dプリントしている。これは、商用航空機Airbus、ボーイングおよびCommercial Aircraft Corporation of China(Comac)用に設計されている。
航空宇宙以外では、StratasysのPolyJetモデリングは、外科計画用の解剖学的モデルの生産で特に効果的であることを証明している。PolyJetモデリングは、多種材料と多色を使うことができるので、正確な密度の骨や正確な血管構造を持つ組織の特殊モデルを製造できる。また、履物でも採用が進んでおり、Adidasは、数千の靴の中底にCarbonのAMシステムを使う、NikeはトラックのスパイクやフットボールのクリートにHPのAMシステムを使う。
「一定の産業が、訴求効果のために、すでに3Dプリンティング技術を採用しているが、他の分野も、AMエンジニアリングコンサルタントと第一線のワーカーの助けを借りて、製品やサプライチェーンの再設計をせざるを得なくなる、またAMスペシャリストは、より高速で安価な装置を造らなければならない」とOwen氏は結論づけている。