December, 7, 2016, Lyon--調査会社ヨール(Yole Développement)は、「LEDパッケージング2016: 市場、技術、産業展望レポート」を発表した。ヨールの分析によると、パッケージドLED市場は、2015年に約157億ドルだった。この市場は、2020年には約182億ドル規模に成長する見込みである。
最近のLED TV危機や中国のプレイヤの参入による過剰生産能力に続いて、業界の統合が競争を下火にさせ、価格が安定化すると見られていた。これは、2014年、2015年に中国で起こったことだが、業界全体に予期せぬ効果が表れた。確かに、複数の小規模のプレイヤは破産し、中規模の多くのプレイヤはそれ以来、買収されて、多数の企業が市場から撤退する状況になっている。これが強力な価格低下の引き金となり、自然と他のLEDプレイヤも中国業界がスタートさせた価格トレンドに合わせざるを得なくなった。
低出力と中出力LEDの平均販売価格(ASP)は、2015年下期に30~40%落ち込んだ。同時にハイパワーLEDのASPは、影響は少なかったとは言え、20~30%下落した。世界的に、2015年はLED業界にとって苛酷な年だった。パッケージドLEDの販売額は初めて落ち込んだ2014年の151億ドルから、2015年には150億ドルに低下。
この落ち込みは、LEDバックライトやLED照明市場の需要が期待を下回ったことで強まった。さらに、USドルの上昇による為替レートが多くのプレイヤの収益源に影響し。
2016年は業界の回復が始まると年と見られており、低出力2835や中出力5630のようなコモディティ化が進んだ最小在庫管理単位では、パッケージドLED ASPsは、ほぼ安定化された。
照明アプリケーション用のパワーグレードが高いものは需要増が見えているが、それでも競争は厳しく、競争激化にともない大幅なASP下落になると見られている。ヨールのPars Mukish氏は、「当社の見方では、パッケージドLED市場は、この先、適度の成長で、2021年には185億ドル(CAGR 2016-2021: +3.4%)となる見込みである」と説明している。
パッケージ基板に関しては、高パワー密度のデバイスはセラミック基板の利用となり、市場は2015年の6億8400万ドルから、2021年には8億1300万ドルに成長するとヨールは見ている。
カプセル/光学材料も同じトレンドとなる。ヨールの分析では、2015年に4億ドル、2021年には5億2600万ドルとなる見込み。この市場セグメントは、従来のエポキシ材料よりも信頼度/寿命が優れているシリコーン材料の使用増加が成長を牽引する。
同時に、2017年から主要YAG IPが期限切れとなり、フォスファ市場は強力なコモディティ化と価格圧力に直面する。その結果、市場は2015年の約3億3900万ドルから、わずかに成長して2021年には3億4600万ドルとなる。
(詳細は、www.yole.fr)