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LEDinside、マイクロLEDはLED産業の仕組みを変える可能性

October, 4, 2016, Taipei--LEDinsideが9月末に開催したLEDフォーラム 2016では、業界および研究の有力企業、研究機関の注目プレゼンテーションは、次世代のディスプレイ技術、マイクロLEDだった。
 LEDinsideの調査マネージャ、Roger Chu氏は、「マイクロLEDの潜在的アプリケーションは、ディスプレイシステムを超えて広がる」と見ている。「この技術に関連する多くの価値を付加するチャンスは、様々なコンポーネントチェーンの再編と拡大につながる」と同氏は指摘している。
 LEDinsideは、世界のLED市場規模は、2016-2021年の期間にわずかCAGR 2%の成長と予測している。LED市場拡大の限界を克服するために、LED業界は今、新たなアプリケーションを探求しているところである。
 「ディスプレイアプリケーションを見ると、OLEDはすでに大きな展開期を経験してきた。重要なOLED特許のほとんどは韓国の技術企業がコントロールしているので、これからこの市場への参入を考えている企業は追いつくチャンスはほとんどない。一方、マイクロLEDは、新規参入者が市場機会を開拓する余地がある技術である」。
 LEDsをマイクロレベルにスケールダウンすることで、マイクロLEDディスプレイの全ピクセルから出る光は個別に制御できる。輝度の向上、低消費電力化、彩度の強化、極めて高い解像度も、マイクロLEDが持つ利点の一部になる。さらにこの技術は、柔軟な基板との統合が可能であり、OLEDのディスプレイに匹敵する曲がったディスプレイが実現可能になる。これら全ての利点により、マイクロLEDにより、広範なアプリケーション選択が可能になる。
 LEDinsideの最近の分析では、市場の全てのウェアラブル機器と公共ディスプレイをマイクロLEDに変えると、現在の世界のLED製造能力の50%を使うことになる。さらに、市場の全てのスマートフォンがその技術を採用するには、世界の製造能力の4倍が必要になる。
「マイクロLEDディスプレイ開発の過程で対処すべき技術的ボトルネックは、まだ多い」とChu氏は指摘する。「最も重要な局面は、マイクロサイズのLEDsを基板に大量移動することである。この難題に対するソリューションを見つけることは、センサを含め、他のマイクロエレクトロニクスコンポーネントを大量に移動する可能性にも道を開くことになる」。
 Chu氏によると、マイクロLEDは、モバイル機器のディスプレイに多様なセンサを組み込むに十分なピクセルピッチとなる。「将来、モバイル機器用マイクロLEDディスプレイ開発により、光センサや指紋センサ(おそらく他のあらゆる種類も同様)の組込が可能になる。これは、現在のOLED技術にない優位性である。したがって、マイクロLEDは、多様なディスプレイアプリケーションに拡大するだけでな、最終機器に付加的な価値を生み出す可能性を持っている。開発の余地は膨大である」と同氏は話している。