September, 21, 2016, Taipei--LEDinsideの調査「2016-2021世界LED産業需給データベースレポート」によると、2016年UV LED技術は、硬化(キュアリング)、殺菌、浄化装置を含む様々なアプリケーション市場で急拡大してきた。世界のUV LED市場規模は、2016年の1億6600万ドルからCAGR 27%で成長して2021年には5億5500万ドルに達すると予測されている。
市場にある、あるいは開発中のほとんどのUV LED製品は、UV光スペクトル内で2つの主要セグメントに分かれる。UVA(320-400nm)とUVC(280nm以下)。現在、UVA LED需要は主に硬化市場からのものである。
「UV LED市場全体の価値は、2014年、2015年とも1億2200万ドルにとどまっている。主な理由は、UVAサプライヤ間の激しい価格競争だ」とLEDinsideアシスタント調査マネージャ、Joanne Wu氏は指摘している。「とは言え、ヨーロッパ、US、日本の硬化装置メーカーは、2020年の世界的な水銀ランプ禁止に先行してUV LEDソリューション採用を増やさなければならない。したがって、硬化装置の置き換えと変更に関連してUV LED需要の大きな波が来る。硬化市場は他のアプリケーションと相俟って、UV LEDの世界市場規模を押し上げ、2021年には、5億5500万ドルとなる見込みだ」。
LEDinsideはさらに、硬化アプリケーション向けのUV LEDの市場価値全体は、2016-2021年の期間にCAGR 19%で成長し、8100万ドルから1億9500万ドルに拡大すると見ている。UV LED硬化モジュールの普及も、2020年には50-60%に達すると予測している。
UVC LEDについては、Wu氏は、そのアプリケーションに含まれるのは、生鮮食品の保存、空気や水の浄化であると指摘している。「こうしたアプリケーション市場からの潜在的な需要は膨大だ。技術の改善が進むにつれて、殺菌/浄化アプリケーション向けのUVC LEDの世界市場規模は、CAGR 56%で成長し、2016年の2800万ドルから2021年には2億5700万ドルに達すると予測している」と同氏は説明している。
同氏によると、UVC LED製品の製造については、克服すべき技術的な障害が大きい。「困難な課題は、エピウエファ製造、チップ作製とパッケージング。UVC LED製品の普及も問題である。UVC LEDの主流は一般にハイエンドクオーツパッケージであるが、ローコストなシリコーンパッケージを使用するUVC LEDも市場に出てきている。LEDサプライヤの努力によって、シリコーンパッケージが主に安価なコンシューマ製品で使われている。これらは、低電流で寿命が短いからである」と同氏は説明している。
UVC LED技術は急速に改善が進むと考えられる。ますます多くの主要LEDサプライヤが2016年末に製品の市場投入を計画しているからである。現在、主要UVC LEDサプライヤは、US、日本、韓国(South Korea)に存在するだけである。第4四半期には、日本のニチアや台湾のLEDサプライヤの数社から新しいUVCソリューションが発表される見込みである。
(詳細は、www.ledinside.com)