September, 12, 2016, Wellesley--量子ドット(QD)材料による他にない特性が、その商用開発やビジネス潜在力に大きな関心を生み出してきた。BCCリサーチのレポート「量子ドット:世界市場の成長と今後の商用展望」によると、ウエット化学プロセスで合成されるコロイド量子ドット(CQD)の最近の販売が市場の成長を刺激しており、併せて産業的に支持も広がっている。これは、CQDの活用をさらに刺激することになる。
量子ドットは、その特異な量子閉じ込め挙動を特徴とするナノマテリアルの類のないサブセットである。一般的には10nm以下のサイズで、ナノ結晶半導体(SC)、金属および磁気材料は光学的、電気的、磁気的および化学的特性に著しい変化を示す。
QDの世界市場は、2016-2021年にCAGR 41.3%で成長し、2016年の6億1000万ドルから、2021年には34億ドルに拡大する。分野としては、オプトエレクトロニクスが驚異的なCAGR 164.3%成長で、2021年には18億ドルに達する見込みだ。エレクトロニクスは二番目に大きな分野で、5年の期間にCAGR 18.5%成長で4億7000万ドルから、2021年には11億ドルに達する。
将来の事業発展の前兆として、CQDバイオ複合体が、市場の関心を刺激した最初の商用製品アプリケーションの1つだった。最初は、ライフサイエンスと生体医療分野で素早くニッチ市場を確立した。こうした分野ではCQDは比類のない細胞イメージングと治療検出能力を示した。SC QDのごく最近の発表には新世代のフラッシュメモリデバイス、ナノマテリアルエンハンスメントが含まれる。ナノマテリアルエンハンスメントはLCD TVsやモニタディスプレイバックライトの改善、柔軟な有機LED、固体白色LED照明、剛体および柔軟なソーラパネルコーティングに利用される。
需要の急激な成長見込みは、QD製造業者の現在の生産経済学に関連している。メーカーは、バッチから1日当たり数キログラム連続工程に移行したからである。次の5年は、CQDの当初の価格約10000ドル/kgとなり、最終的には250ドル/kgまで落ち込む。需要と競争の激化に伴い、価格はさらに100ドル/kg以下に落ち込む可能性がある。
現在、QD産業は2つの領域に分かれている。ウエットコロイドと気相製造である。ウエットコロイド分野は、SC QDを合成する大学スピンオフ企業が代表。それに対して、気相製造は、一段と大規模で成熟した企業である。