ADI、高精度ジェスチャ認識を単一点検出で行う光学センサを発表

June, 23, 2016, Norwood--アナログ・デバイセズ（ADI）は、単一のセンサのみによって対象者の位置、近接度、ジェスチャを測定し、既存のソリューションより高い検出精度と信頼性を実現するジェスチャ認識用光学センサADUX1020を発表した。
　複数のセンサを必要とする同種の製品ではしばしば誤差が生じるが、これは異なる角度から複数のセンサで対象を認識するため、信号の統合が困難であるからである。ADUX1020光学センサは、単一点検出を採用したことにより、搭載した機器の信頼性を高めるだけでなく、システム開発に必要な部品点数が減るため、設計を簡素化でき、コストも削減できる。ジェスチャ認識は、ビルや産業機器向け制御パネルで利用される新しいユーザインターフェース方式で、動作や手振りだけでデバイスと交信する。例えば湿った場所、作業者が手袋をしている場合や制御パネルに手が届きにくい場合など、画面タッチによる使用が困難または危険な状況下では、ジェスチャ認識が特に重要となる。
　従来の光学センサの弱点として、直射日光や高周波LED、蛍光灯等周辺光の影響を受けやすく、ジェスチャの正確な認識の阻害要因となることが指摘されてきた。ADUX1020光学センサは、単一点検出に加え、強い周辺光を除去する機能を搭載している。この特長により、過酷な照明環境下でも信頼性の高い正確な操作が可能になり、搭載製品に対するユーザエクスペリエンスが向上する。
　アナログ・デバイセズの光学センサは、業界で最も低い消費電力と極めて高いS/N比により、バッテリ電源アプリケーションに最適。これらの製品ポートフォリオは、ヘルスケア、自動車、産業用アプリケーションなどに使われるUV域から近赤外域の1600nmまで、1つのICフォーム・ファクタで可能な最も広い範囲の波長域に対応する。

これらのソリューションは、以下のようなさまざまなサイズと構成の要求を満たす。
• フォトダイオード(PD)およびLEDシグナル・コンディショニング用のディスクリート・アナログ・フロントエンド
• アナログ・フロントエンドと統合化したPD
• AFE、PD、およびLEDを含む光学モジュール・ソリューション