June, 21, 2016, Wellesley--BCCリサーチの調査によると、スマートデバイスの消費増にともない、スマートデバイスの透明導電膜需要増加が透明導電膜の世界市場を押し上げている。APAC地域のスタートアップや小規模企業の数が増加していることから、様々なアプリケーションで透明導電膜の製造と消費が増加し、市場拡大に貢献している。
透明導電膜世界市場は、2016年の57億ドルからCAGR 6.2%で成長して2021年には77億ドルに達すると予測されている。全てのアプリケーションの中で、タッチスクリーンとディスプレイが、2015年では世界市場の76.2%を占め、次の予測期間も主導的座を維持する見込みだ。APACは、2015年に世界最大市場シェアとなっており、次の5年は最速のCAGR 6.4%成長が予測されている。
継続的な技術進歩の結果として、スマートデバイスの時代が登場してきた。インジウムは、価格が変動し、入手可能な地域が限られているため、非ITOベースの透明導電膜の開発要求が強まっている。導電性ナノ粒子、その他のドープ金属酸化物や導電性ポリマが、次の有望なITO置き換えと見なされている。
インジウムスズ酸化物ベースの透明導電膜は最も広範に使用されている透明導電膜であり、透明性も導電性も極めて高い。結果として、タッチスクリーンやディスプレイアプリケーションの製造に極めて重要なITOベースの透明導電膜市場は活発である。しかし、その価格変動と地域によって入手しにくいことのため、業界は透明導電膜として非ITO材料の安価な代替を探さざるを得なくなっている。
APACが世界で最大市場シェアを占めており、それに北米、ヨーロッパが続いている。モバイル電話、パーソナルコンピュータ、他のコンシューマエレクトロニクスなど、様々なデバイスにおける透明導電膜需要増が市場を牽引している。
大幅なコスト削減とともに、透明導電膜の分野で計測的な進歩が続いており、これがそうした技術のさらなる普及を促進する。加えて、APAC地域のスタートアップや小企業の数が増え、家電、PV、OLED、EMIシールディング、静電気防止膜などの様々なデバイスで透明導電膜の生産と消費が増加している。
(詳細は、www.bccresearch.com)