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有機LED世界市場は2020年に372億ドル

December, 10, 2015, Portland--アライドマーケットリサーチ(Allied Market Research)のレポート「世界の有機LED市場-チャンスと予測、2014-2020」によると、世界の有機LED(OLED)市場は、2015-2020年の予測期間にCAGR18.3%で成長して、2020年には372億ドルに達する見込みだ。強化された画質、高エネルギー効率、環境にやさしい製品に対する需要増と政府の規制が、OLED市場成長を補完する。
 ディスプレイはOLED技術の主要アプリケーション分野の1つで、2014年の販売額ではOLED市場全体の約96.9%のシェアだった。OLEDフィルムは、非常に耐久性が高く、LEDに比べて高温動作が可能。OLEDは、軽量で薄い発光面を提供する。OLEDディスプレイにはシャッターアレイやバックライトは不要。したがってメーカーは、LEDディスプレイで使用されている重くて壊れやすいガラスを強く軽量なプラスチック基板に簡単に置き換えることができる。OLED市場では、高コストが主な障害の1つであるが、技術の進歩と研究活動への集中によりOLEDパネル価格は、今後大幅に低下する。
 AMOLDやPMOLEDは、市販されている2つの主要OLEDディスプレイ技術。PMOLEDはコスト効果が高く造りやすいが、サイズや解像度に限界があり、それが普及の妨げになっている。一方、AMOLDは高価で材料集約的であるが、解像度やサイズに制限はない。予測期間を通じて、AMOLDが市場を牽引し、2020年に320億ドルに達すると予測されている。
 OLEDの第2のアプリケーション領域は照明で、予測期間で著しい成長が見込まれている。エンドユーザベースで、このレポートは世界のOLED照明市場を、商用、家庭用、産業用に分けている。全体の中で、商用セグメントが販売額最高のエンドユーザセグメントで、2014年に2億4540万ドルだった。しかし産業用OLED照明エンドユーザアプリケーションセグメントは、予測期間を通じて最高のCAGR53.8%が見込まれており、2020年には4億6360万ドルに達すると予測されている。
主要調査結果
・世界の有機LED市場は急速に成長する見込み。これは、OLED技術のスマートフォン、TV、照明アプリケーションへの採用が増加するからである。
・OLED技術の照明アプリケーションは予測期間でCAGR45.8%で伊勢町する。これは急速な技術進歩によるものである。
・AMOLEDは予測期間を通じて生み出す販売金額は最も大きい。2015-2020の期間にCAGR16.4%で成長する。
・APAC市場は、OLED技術の著しい成長が予測されている。この地域が全市場に占めるシェアは2020年までに約35.9%となる見込み。予測期間を通じてCAGR16.8%で成長する。