産業界のプロセス分光法採用増加が分光装置世界市場を押し上げ

November, 27, 2015, Wellesley--BCCリサーチによると、プロセス分光法の採用が増加しており、これが分光装置世界市場拡大の原動力となっている。分光法、中でもプロセス分光法が、化学、石油精製、半導体などの産業の分析製造技術での需要が増えている。
　プロセス分光法は、製造プロセスのモニタと最適化を目的にリアルタイムデータを取得する分光法利用として定義されている。レポートに含まれるのは、UVと可視光プロセス分光法、蛍光分光法、赤外(IR)およびNIRプロセス分光法、FTIR、ラマン分光法、ハイパースペクトラルイメージング技術、プロセス分光コンピュータシステム。
　プロセス分光装置の世界市場は、5年予測CAGR 5.5％成長を反映して、2015年と2020年でそれぞれ、トータル12億ドル、15億ドルとなる。アジア、アフリカ、中東、南北アメリカ(USを除く)セグメントROWは、最高のCAGR 7.6％成長が予測されている。
　プロセス分光装置は、プラントおよび設備投資全体の一部を形成するので、装置販売は景気循環と密接に関連している。つまり、販売は年々変動することが多い。予測期間(2015-2020)の年々の変動を平坦にすると、販売総額は世界経済の年平均成長率約3.5％よりも2％高い成長率が見込まれる。プロセス分光装置事業の多くはテクノロジー主導であるが、製薬業界など一部のセグメントは、FDA規制やFDAのプロセス分析技術(PAT)プログラムの規制力のために成熟が急速になっている。PAT構想そのものはプロセス分光システムの利用を必要としないが、産業トレンド全般は製造において分析プロセス制御を広く採用する方向にある。PATプログラムは品質目標達成のために分光法の利用を規定してはいないが、プロセス分光法適合は自然である。データ解析能力や十分なバックエンドコンピューティング能力をもつプロセスベースのシステムに適合するように強力な科学的、分析的技術を分光法が提供するからである。