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レーザハイブリッド溶接技術が商業利用へ

 米国メイン州のハイブリッドレーザ溶接企業、PLSystems社の2007年は、ESABウエルディング&カッティング社との協業で幕を明けた。両者がかわした契約により、PLSystems社が特許をもつクローズドループの制御装置をESAB社の機械化されたレーザ溶接装置に組込むことが可能になった。今回の契約は、レーザ溶接とガスメタルアーク溶接(GMAW)の利点を併せもつハイブリッドレーザ溶接装置の開発と商品化に向けた4年に及ぶ両社の協力の結果だ。
 PLSystems社は、同じくメイン州のR&D企業、アプライド・サーマル・サイエンス社(ATS)とテクノロジー・システム社(TSI)が開発したハイブリッドレーザ溶接技術を製品化した。2001会計年度以降、ATSとTSIは米海軍研究局(ONR)Laser Fabricated Ship Structureプログラムにより1275万ドルを授与されてきたが、それにより開発された技術をPLSystems社が製品化したのだ。
 PLSystems 社は、2005年以降、レーザで製造されたパネルやビームをONR Ship Structure Program(船舶構造プログラム)による評価用に提供してきた。ESAB社との産業用ハイブリッドレーザ溶接装置開発のための協業は、R&Dから商業利用へとこの技術を広めるための次のステップだった。PLSystems社の社長、デイビッド・パッチ氏は、「これは、小さな技術集約型企業と大手企業の協業の素晴らしい事例だ。これにより、最先端技術をすばやく市場に投入することができる。今回のケースでは、海軍の造船目的に開発された先端技術が広範な商用市場で利用できるようになる」と語っている。
 ハイブリッドレーザ溶接技術は、高精度と最低限の歪みのビーム(梁)構造を生み出す。また、最低限の歪みと高い強度対重量比の金属サンドイッチパネルも可能にする。PLSystems社のレーザ溶接T-beam(T型の梁)とサンドイッチパネルは、建設、交通運輸、航空などいくつもの産業で市場が見込まれている。

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