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発電を促進する環境中の機械振動

 フィンランドVTT Technical Research Centre の科学者チームが新しい発電方法を発見したと発表した。この方法は環境中の振動からエネルギーを得るもので、振動を電力に変換する。これは物体を外部回路につなぐことで達成されるという。
 このエネルギーを得るのにチームは「異なる2種類の仕事関数を持つ物質間で自然発生する電荷現象を使う。仕事関数は、固体から電子を除去するのに必要なエネルギーの量であり、よく知られている例では光電効果を決定する。異なる仕事関数を持つ2つの導体が互いに電気的に接続されると、反対の電荷を蓄積する。反対の電荷の間の静電気に引き寄せられるので、2つの導体を互いに動かすことでエネルギーが生成される」という。得たエネルギーは電池の代わりに使うことができ、この技術は、医療産業のペースメーカーなど電池やエネルギーのメンテンナンスが困難か不可能な状況で有用である。この発見により、近い将来新しいウエアラブル電子機器が開発されるだろう。研究チームは、今後3~6年のうちにこの新技術は広まると見込んでいる。
 詳細はScienceDailyのウェブへ。(2014/11/25)