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回路追加可能な3Dプリンタ

研究者のマイケル・ペローネ氏は、世界でも最先端の3D プリンタ試作品を現在、テスト中である。これはVoxel8 という新興企業が作ったもの。この3D プリンタはまだ市販されていないが、回路を同時に追加しつつプラスチックで小さな物体を製造可能であり、2015年7月にハーバード大学の研究室で作られた。プリンタは、ハーバード大学の研究室で、先月生産された。テスト期間中、試作品は思ったほど適切に動作しなかった。研究者グループによると「インクジェット・プリンタが度々誤作動するのと全く同様に、試作品Voxel8 はアンテナを形作る導電性の銀“インク” を噴射しなかった。オンオフを繰り返す建物の電源とインターネットの接続によってプリンタの電子回路が混乱するのが問題だったようだ」という。3D プリントはまだ新技術ではあるが、そのうちに誰にも止められない主流になっていくだろうと楽観的に見ている業界関連者や研究者が多い。3D プリンタを3銘柄所有しているRic Fulop 氏は「3D プリンタの市場は、10年で今の10倍に拡大するだろう」と語っている。コンサルタント会社Wohlers Associatesの社長Wohlers Associates 氏もまた、楽観的に考えている1人である。Wohlers 氏は、3D プリントの製品とサービスの売上は、今の41億ドルが2016年には約2倍の73億ドルになると考えている。「完成品に詰め込まれなければならない平らな回路基板を生産するというより、デザイナーはあまり遠くない将来に、回路を製品そのものに取り込むことができるようになるだろう。Voxel8 の3D プリンタならそれを可能にする。ケース外側にアンテナが搭載されているスマートホンはその一例で、良好な受信を提供している」とVoxel8 の共同開発者のDan Oliver 氏は話している。「次の大きな一歩は、プリンタを使って単なる試作品ではなく、複数の材料を共に処理して最終製品を作ることだ」と、Oliver 氏は付け加えた。同社は2015年末頃までに、このプリンタを販売開始する予定である。詳細はbeta boston のウェブへ。(2015/08/27)