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FCCの戦略的プラン2022 ~ 2026

 FCCは、会計年度2022年から2026年までの戦略的プランを発表している。概要は以下のとおり。全体で7項目あり、、各項目の要約を掲載したが、詳しくは原本を参照していただきたい。

1.FCCの会長Jessica Rosenworcel氏のメッセージ
FCCが現在および将来の課題に対処するために重要な戦略的目標は、6項目ある。

1)「100%」のブロードバンド政策:手頃な価格で信頼性の高い高速ブロードバンドを100%全国に提供するための政策を極める
2)多様性、公平性、包括性、アクセシビリティの推進:不利な立場にある人や、十分なサービスを受けていない個人およびコミュニティをもたらす歴史的、体系的、構造的な障壁を排除するため、集中的なアクションと投資を追求する。
3)消費者の力を高める:不要不急の通信や、電話を使った詐欺、電話のプライバシー問題、その他消費者に影響を与える問題から消費者を守るため、効果的な対策および新しいアプローチを追求する。
4)公共の安全と国家安全保障の強化:安全で信頼性が高く、相互運用性と冗長性があり、迅速に復元できる重要な通信インフラとサービスの可用性を促進するためのポリシーを追求する。
5)米国の国際競争力の向上:投資を促進し、5Gなど新しい通信技術の開発と展開を促進するための措置を講じる。
6)優秀な運営を促進:リソースを効果的に管理し、公衆の関与と公共の利益に最も役立つ意思決定を促す透明で迅速なプロセスに引き続き取り組み、FCC内部および政府機関全体にわたって協力の文化を推奨することで政府の良き模範となる。

2.使命
FCCの使命は、全国的かつ世界的な有線通信サービスと無線通信サービスを「人種等に基づく差別なしに、米国の全ての人々ができる限り利用できること」である。さらに「国防のため」「有線・無線通信の利用を通じて生命と財産の安全を促進すること」である。以上は1934年改正の改正通信法(Communications Act)の第1条に明記されている。

3.FCCについて
FCCは米国政府の独立した法的規制機関であり、機能別に7つの局(Bureau)と10の事務所(Office)で編成されている。

局(Bureau) 一覧
1)Consumer & Governmental Affairs Bureau:障害者へのアクセスや部族国家(ネイティブアメリカン等)、州政府、地方政府に影響を与える政策など、消費者政策を策定し実施する。
2)Enforcement Bureau:通信法とFCC 規則を執行する。
3)International Bureau:国際的な通信・衛星プログラムおよび政策を管理し、世界的なスペクトラム活動を調整して、高品質で信頼性の高く、相互接続・相互運用可能な通信インフラを世界規模で促進するために活動。
4)Media Bureau:米国およびその領土内の放送、ケーブル・衛星テレビなどの電子メディアに関する政策やライセンスプログラムの推奨、開発、管理をおこなう。
5)Public Safety and Homeland Security Bureau:公衆安全通信、国土安全保障、国家安全保障、緊急事態管理、災害管理、ネットワークの信頼性と回復力の強化などのための政策とプログラムの開発および実施。
6)Wireless Telecommunications Bureau:米国およびその領土内の携帯電話や個人通信、モバイルブロードバンド、その他企業や一般市民が利用する無線サービス、無線通信プログラムおよび政策に責任を負う。
7)Wireline Competition Bureau:有線通信、固定(移動通信でない)ブロードバンド、電話回線に関する政策やプログラム開発、推奨、実施などを担当。

事務所(Office)一覧
1) Office of Administrative Law Judges:行政法判事室
2) Office of Communications Business Opportunities:通信業務機会室
3) Office of Economics and Analytics:経済分析室
4) Office of Engineering and Technology(OET):スペクトラムの割り当てと免許不要のデバイスに関するFCC の決定を作成し、管理する。また機器認可プログラムと、新技術サービス促進用の実験的免許プログラムを監督している。
5) Office of the General Counsel:一般的な法律顧問室
6) Office of the Inspector General:監察官室
7) Office of Legislative Affairs:法制室
8) Office of the Managing Director:管理官室
9) Office of Media Relations:広報室
10) Office of Workplace Diversity:職場の多様性オフィス

4.利害関係者の関与
独立した規則制定機関として、定期的に問題に対するコメントを求め、ワークショップやフォーラム、外部関係者との会合を実施している。

5.戦略目標:会長メッセージに概要が掲載されているので省略

6.FCCの計画と業績
年間業績計画と予算要求を決定する際の枠組みを提供する。年間業績計画はFCC の戦略プランを実施するための年間ガイドとして機能する。

7.プログラム評価
リスク評価、監察官室(Office of Inspector General:Office of Inspector General)からの監査報告、米国会見検査院(Government Accountability Office:GAO)からの報告など、さまざまな方法で評価している。議会によって設立された独立組織であるGAOは、評価と分析を行い、審査対象のプログラムを改善するための勧告を行う。GAOのレポートはWeb、http://www.gao.gov/ で閲覧可能。

 詳しくはFCCのWebへ。(2022年3月29日)
https://www.fcc.gov/document/strategic-plan-2022-2026