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CISPR TR 16-3:2020 第4版発行~無線妨害・イミュニティの測定装置・測定方法の技術報告書

 2020年10月21日、技術報告書 CISPR TR 16-3:2020の第4版が発行された。表題は「無線妨害及びイミュニティ測定装置及び測定方法の仕様-第3部:CISPR技術報告書」である。この技術報告書と、その前の版の技術内容について全ての変更を比較する迅速かつ簡単な方法であるRedline version のCISPR TR 16-3:2020 RLVが入手可能である。このRLVは英語版のみ。CISPR TR 16-3:2020の概要は以下のとおりである。
 CISPR 16-3:2020は、CISPR 16シリーズの中の他のさまざまな規格および技術レポートの背景およびサポート情報を扱う技術報告書(第4項)をまとめたもので、加えてCISPRの歴史に関する背景情報やVHF範囲の家庭用および類似の機器からの妨害電力測定に関する歴史的参照情報が書かれている(第5項)。CISPRは長年にわたって、重要な技術的メリットはあるものの、一般的には利用できない多くの推奨事項と報告書を作成した。レポートと推奨事項は、しばらくの間CISPR 7とCISPR 8で公開されていた。1988年、ブラジルのCampinasで開催された会議でCISPR小委員会Aは、CISPR 16-3の目次について合意し、報告書をCISPR 16-3に常時入れることで後に報告書を公開することに同意した。2003年のCISPR 16再編成に伴い、CISPRの限度値に関する有意義な資料はCISPR 16-4-3に移動されたが、妨害苦情の統計に関する推奨事項および限度値の決定に関する報告書はCISPR 16‑4-4:2007に移された。CISPR 16-3:2000の修正票1(2002)の内容は、CISPR16-4-1に移動した。
 (注):個々の技術報告書の統合版として、この文書には項目ごとに異なる意味を持つ記号を含まれていることがある。編集時に可能な限り、これを最小限に抑えるよう対応がされている。

 この第4版は、2015年に発行された第3版をキャンセルし、置き換える。この版は、技術的な改訂で構成されている。前の版に対する主な技術的変更は、ラージ・ループアンテナ・システム(LLAS:large loop antenna system)とその測定方法全般、参照検証係数と変換係数カーブの計算に適用されるモデルと計算式に関する詳細な背景情報の追加である。
 詳細はIEC のウェブへ。(2020/10/21)

● CISPR TR 16-3:2020
https://webstore.iec.ch/publication/64621

● CISPR TR 16-3:2020 RLV(Redline version)
https://webstore.iec.ch/publication/67764