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高額なRF測定機器新規購入が不要でRFエンジニアの教育時間を短縮する5G周波数帯の試験

 ソフトウェア定義スペクトル分析の業界大手のThinkRF社は、新製品のD4000 RFダウンコンバータ/チューナーを発表した。このプラットフォームは業界初の40 GHzダウンコンバータ/チューナーで、周波数範囲24 〜 40 GHz、最大500 MHzのリアルタイム帯域幅(RTBW)を実現し、ミリ波(mmWave)の5G信号を捉えることができる。これで、エンジニアは既存のRFテスト機器範囲を拡張するだけで、新しい5G無線信号を迅速かつ確実に分析できる。また、既存のRF試験機器を使用することで、RFエンジニアに必要な教育内容は最小限となる。5Gが実現する性能、遅延、容量を活用するには、新しい信号の高い周波数と広い帯域幅を適切に分析できる機器が必要である。コンパクトなこの製品を使うと、現場や試験所、製造用などの既存の試験機器が容易に高性能化でき、製品化までの時間とコストを大幅に削減可能である。
 「新しい高周波5G信号を測定する機能が必要になってきているが、残念ながら既存のスペクトラムアナライザや試験機器の多くは、過去の低周波測定範囲にこだわり、将来的に使われる帯域を測定できずにいる。当社の高性能40 GHzダウンコンバータ/チューナーは業界にとって大きな飛躍であり、お客様は既存の機器を拡張して5G信号をコスト効率の高い方法で分析することができる」と、ThinkRF社の製品管理およびマーケティング担当副社長Jasvinder Obhi博士は話している。
 ThinkRF D4000 RFダウンコンバータ/チューナーは、周波数範囲24 ~ 40 GHz、500 MHzのリアルタイム帯域幅、チューニング分解能100 kHzで、干渉の探知、電子戦争、信号情報調査、スペクトラム監視、RF駆動試験などの用途に最適である。このプラットフォームは、特許取得済みで非常に革新的なソフトウェア定義無線(SDR)技術に基づいて構築されており、どんな供給業者の既存RF信号アナライザの周波数範囲も拡張して、新しい無線の要求事項に対応できる。D4000に組み込まれたプリセレクタのフィルタが帯域外信号を排除し、スプリアスを軽減する。校正済みの単一IF出力により、D4000とスペクトラムアナライザまたはレシーバの統合が非常に容易になる。またローカル発振器が内蔵されているので、外部のシンセサイザは不要である。オープンプラットフォームは、イーサネット経由の標準SCPI制御を通じて現在のスペクトラム分析ソリューションとシームレスに連携し、ユーザーがスペクトラムアナライザまたはPCを介してユニットを制御できるようにしている。D4000のマルチユニット同期性能により、特に広帯域の信号監視と捕捉に関して、複数のユニットを並行して実行でき、合成信号監視システムを統合できる。
 詳細はThinkRF社のウェブへ。(2020/07/14)
https://thinkrf.com/