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IEC 61000-4-18:第2版発行

 IEC 61000-4-18の第2版が2019年5月16日に発行された。表題は「電磁両立性(EMC)-第4-18部:試験及び測定技術-減衰振動波イミュニティ試験[原題:Electromagnetic compatibility(EMC)- Part 4-18:Testing and measurement techniques – Damped oscillatory wave immunity test]」である。
 EC 61000-4-18:2019は、下記についての動作状態の電気/電子機器イミュニティ要求と試験方法に重点を置いている。

a)変電所の高電圧と中電圧(HV/MV)に設置されている電源ケーブル、制御ケーブル、信号ケーブルで主に発生する低速かつ繰り返す減衰振動波について
b)ガス絶縁変電所(GIS:gas insulated substations)や場合によっては空気絶縁変電所(AIS:air insulated substations)に設置、または高高度電磁パルス(HEMP)現象用に設置してある全ての電源ケーブル、制御ケーブル、信号ケーブルで主に発生する高速で繰り返す減衰振動波について

 この規格の目的は、電源供給、信号、制御、アースの各ポートに減衰振動波を印加する場合、電気/電子機器のイミュニティを評価する共通の再現性のある基準を規定することである。IEC 61000のこのパートに文書化されている試験手順は、定義された事象に対して機器またはシステムのイミュニティを評価するための一貫した手法を記述している。
注:IECガイド107に書かれているように、この規格はIECの製品委員会が使用するためのEMC基本規格である。

 Guide 107にもあるとおりIEC製品委員会は、このイミュニティ試験規格が適用されるかどうかについての決定に対して責任がある。そして適用する場合は、適切な試験レベルとパフォーマンス基準を決めることについて製品委員会が責任を持つ。
 この規格は次のことを定めている。

・試験電圧と電流波形
・試験レベルの範囲
・試験機器
・試験機器の校正と確認方法
・試験セットアップ
・試験手順

この第2版は、2006年に発行された第1版を廃止し置き換わる。
また、技術的改訂が含まれている。
前の版に対する重要な技術的変更は以下のとおり。

A)減衰振動波の波形の数学的モデリングを追加
b)測定の不確かさに関する新Annex B
c)高速CDN追加
d)CDNの校正手順の追加
e)高速減衰振動波の相互接続線上での容量結合クランプ使用を追加
f)DC/DCコンバータの試験でCDNが動作しない場合の試験手順を追加
g)入力にDC/DCコンバータのあるEUT電源供給の問題に関する新Annex C

詳細については下記のウェブへ。(2019/5/16)
● IEC:
https://webstore.iec.ch/publication/60676
●規格プレビュー:
https://webstore.iec.ch/preview/info_iec61000-4-18%7Bed2.0%7Db.pdf