February, 28, 2025, 京都--島津製作所は、2月19日に高速度ビデオカメラ「HyperVision HPV-X3」を発売した。
高速度カメラは、材料科学や宇宙開発の分野において、材料の変形・破壊、衝撃波やプラズマ、放電などに伴う物理現象を解明するために利用されるほか、医療分野や産業分野でもマイクロバブル、インクジェット、燃料噴霧などに関する製品の評価・観察用途での需要が増加している。
新製品は、従来比2倍となる世界最高水準の撮影速度を実現し、これらの現象解明と産業発展に貢献する。
島津製作所は2005年から高速度ビデオカメラを製造・販売するパイオニア。近年の「微小な領域で起こる超高速現象を、より高速・高画質で観察したい」という需要に応えて、東北大学未来科学技術共同研究センター黒田理人教授・須川成利教授と共同で高速CMOSイメージセンサ「FTCMOS3」を新たに開発し、新発売の製品に搭載した。島津と東北大学は、高速CMOSイメージセンサ「FTCMOS」シリーズの開発を通じて、大学や研究機関などの独創的な研究成果を実用化した優れた研究開発(技術)について研究者および企業を表彰する「井上春成賞」を2022年に受賞している。
新製品は、同社従来機種「HyperVision HPV-X2」と比べて撮影速度を2倍に高めて、1秒間に2000万コマ(フレーム)という世界最高水準を実現した。また、画素数は従来機種の3倍に向上し、最高撮影速度であっても解像度は低下しない。さらに、外部信号と同期して撮影する新機能によって、操作性を高めた。
島津製作所は同製品を通じて、微小領域で起こる人の目では見えない超高速現象を映像として記録し可視化することで、様々な基礎研究を支援する。
(詳細は、https://www.shimadzu.co.jp)