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世界の技術大手が投資を加速、ARグラス出荷が2030年までに3210万台

September, 12, 2025, Taipei--TrendForce の最新レポート「2025 年のニアアイ ディスプレイ市場の見通しと技術分析」によると、ARグラス市場は 2025 年に勢いを増していることが明らかになった。これは、国際ブランドがプロトタイプを発表し、Meta が Celeste ARグラスの発売を準備しているためである。OLEDoS製品価格の下落と相俟って、世界のAR出荷台数は2025年に60万台に達すると予想されている。

長期的には、通知機能付きARグラスの力強い成長は、高度なフルカラーAR技術の成熟によってさらに後押しされる見込みである。出荷台数は2030年までに3,210万台に急増すると予測されている。現在、中国がAR出荷台数で優位を占めているが、MetaやGoogleなどの大手企業の参入により、2030年までに中国のシェアは50.2%に減少すると予想されている。

TrendForce は、AI の統合が AR アプリケーションに対する消費者の期待を形成していると同時に、市場全体の仕様標準の形成も推進していると指摘している。たとえば、ブランドは、光学エンジンの消費電力が 300 mW 未満、占有体積が 1 cc 未満、重量が 3g 未満であることを要求している。このような要件は、元々困難な技術に複雑さを加えるが、仕様の標準化も促進する。

現在、主流のLEDoSおよびLCoSパネルサイズは0.13〜0.18インチの範囲で、ピクセル密度は5,500PPIを超えている。LEDoS の解像度は通常 640×480~720×720 の間だが、ほとんどの LCoS パネルは 720×720 である。今後、コスト管理が重要視されるので、CMOS基板の寸法や設計も標準化が見込まれている。

標準化はブランドの差別化と製品の反復を制限する可能性があるが、規模の経済とコスト削減を容易にする。これにより、製品のポジショニングと価格戦略が研ぎ澄まされるだけでなく、AR グラスがより魅力的な価格帯に到達するのにも役立ち、より広範な採用と成長の好循環が促進される。

一方、MetaやGoogleなどの大手企業からの積極的な投資により、サプライチェーンの発展が加速している。LUMUS、Goertek、JBD、Xreal、Omnivision などのサプライヤの参加により、AR エコシステムは急速に成熟し、業界が 2030 年までに年間出荷台数数千万台を達成するための強固な基盤を築くことが期待されている。