非球面レンズ産業、2028年に122億ドル

May, 9, 2023, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢非球面レンズ市場、タイプ(ガラス非球面レンズ、プラスチック非球面レンズ)、製品(二重非球面レンズ、シングル非球面レンズ)､製造技術(鋳造、研磨&研削)、アプリケーションと地域、2028年までのグローバル予測」によると、市場は、2023年の90億ドルから、予測期間にCAGR 6.2%成長で、2028年に122億ドルに達する見込である。
市場の成長は、セキュリティや監視カメラで赤外非球面レンズの利用増、デジタルカメラ用途非球面レンズの需要増が原因。さらに、光学機器や眼科用で非球面レンズの利用急増が、市場では、利益の出る機会を作り出すと予想されている。

2023年、ガラス非球面レンズタイプのシェアが大きかった
2023年、ガラス非球面レンズが最高市場シェアだった。予測期間に、市場でさらに優位を占めると予想されている。ガラス非球面レンズは、耐久性の改善、キズや他の損傷に対する耐性向上などの利点がある。このため、ガラス非球面レンズは信頼度が高く、様々なアプリケーションで長期選択となる。この市場の成長は、カメラ、自動車、監視アプリケーションでの需要増が原因。市場プレイヤがガラスベースの非球面レンズのR&Dに注力していることも、市場成長を後押ししている。例えば、2022年、Nikon Corporationは、グラスベースNIKKOR Z 17-28mm f/2.8、超ワイドアングルズームレンズを発表した。これは､Nikon Zマウントが採用されているフルフレーム/FXｰフォーマットミラーレスカメラに適合する。

成形製造技術が予測期間に最高CAGR成長
2023年、非球面レンズ市場の成形セグメントが最大シェアだった。予測期間にも同セグメントが市場で優勢となる見込であり、2023－2028年に最高CAGR成長が見込まれている。同アプローチは、複雑な形状の高精度非球面レンズを迅速かつ効率的に作製できるという利点がある。これは、特に量産に利用される。精密ガラス成形は、カメラ、携帯電話カメラからはハイエンド医療システムまでのアプリケーション向けのレンズ製造で使用されている。高い熱安定性の非球面レンズ量産の需要増が、市場の成長を牽引している。

2023年、APACが非球面レンズ市場で最大支持用シェア
予測期間で、APACが最大非球面レンズ市場となる見込である。APACは、予測期間に市場で優勢となり、最高CAGRを記録すると予想されている。ファイバオプティクス&フォトニクス、デジタルカメラ、自動運転車、眼科など、複数の業種で非球面レンズのアプリケーションが増加していることが原因。同地域における市場の成長は、中国、日本、韓国における非球面レンズ需要増が原動力。中国は、APACで最大の非球面レンズ市場となる見込である。同地域における非球面レンズ市場成長の主因は、ハイエンドスマートフォンの採用増、ビデオ監視向けの需要増、高い車輌生産を含む。様々な産業でカメラの利用増、非点収差、歪、球面収差に対処する利用可能なソリューション、自動車やモバイルフォーン産業の急拡大が市場の成長を跡壊死している。普及著しい写真トレンドも市場機会を作り出している。