産業用ウェアラブル市場、CAGR 50.2%成長で2024年に86億ドル

December, 11, 2019, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢産業用ウエアラブル市場､デバイスタイプ(ARグラス､VRヘッドセット､スマートウォッチ､スマートバンド)ごと､産業(自動車､航空宇宙､製造業､石油&ガス､電力&エネルギー)､コンポーネント､地域､2024年までのグローバル予測｣によると､世界の産業用ウエアラブル市場規模は､2019、年の11億ドルから､CAGR 50.2%成長で､2024年には86億ドルに達する見込である｡
　効果的なコミュニケーションや共同作業環境に対する強い要求､AR技術利用への企業の関心の高まり､特に製造分野､またトレーニング分野ではVR技術への関心､さらに製造プラントにおける技術進歩と自動化が､市場成長の主因｡Industry 4.0やスマートマニュファクチャリングのトレンド進捗､倉庫アプリケーションにおけるウエアラブルの重要性向上が､市場に成長機会を提供している｡

予測期間にARグラスが市場をリード
　ARグラスは､産業用ウエアラブル市場で最大シェアを維持する見込である｡これは主に､このグラスが様々な業界で採用が進んでいるからである｡例えば､自動車､航空宇宙､他の製造業｡ARグラスは､専門技術者や管理者による作業者のリアルタイム支援を容易にする｡したがって生産性向上､ダウンタイム縮小､品質保証､顧客満足度向上となる｡ARデバイスの利用は､専門家のサポート強化により､技術者の訓練時間の縮小にもなる｡ARグラスで提供されるこれら全ての利点は､今後､産業市場でARグラス需要を押し上げる見込である｡

自動車産業が2024年までに産業用ウエアラブル市場で最大シェア
　より少ない時間でより優れた成果を確実にするためにエンジニアリングおよび設計段階で､AR/VRデバイスの採用増､多くの指示に従う必要がある退屈なコンポーネントのアセンブリでARデバイスの利用､ウエアラブルの支援で製造時間短縮､効率的な製造計画､正確な製造､品質の向上と保証を確実にする開発コストの低減が、自動車産業で産業用ウエアラブル需要急増となり､市場の成長を後押しする｡

予測期間で産業用ウエアラブルで北米が最大市場
　スマートマニュファクチャリングや産業用IoT(IIoT)の成長トレンドなどの要素､様々な産業で先進的コミュニケーション技術の採用増､車輌モデルセットアップ自動化のためにARグラス実装に関心が高まる自動車産業､産業用ウエアラブルの採用で4G/LTEなどコミュニケーション技術支援が利用できること､また北米に大手のプレイヤが存在すること､多様なエンドユーザ産業の要求に応えるために､それらの企業が様々なタイプのウエアラブルの開発に焦点を当てていること､特にARグラスやVRヘッドセットを開発しようとしていることなどが､成長因となっている｡