KAUST､グラフェン電極が高性能センシングプラットフォームに発展

January, 27, 2021, Saudi Arabia--グラフェン電極を作製するためにKAUSTで開発された簡便な方法はレーザビームの利用である｡これは､旧来の方法で製造するよりも性能が優れている｡

不定形炭素､グラフェンで構成される電極は､多くの分野で電気活性物質が検出され､計測される方法を変える可能性がある｡食品の安全や臨床診断から環境モニタリングまでである｡

グラフェンは､炭素原子の相互接続されたハニカム形状リングの多数の超薄､高秩序シートで構成されている｡この多層構造により､その材料は並外れた電子特性を持つ｡特に電気伝導性や電気触媒活性､電気化学センサ作製に有用な物理特性である｡

グラフェン電極は､CO2レーザビームを使い､様々な基板上に製造可能である｡

一般に､グラフェン電極は､グラファイトから個別シートを剥がして製造される｡あるいは先駆物質の反応性ガス混合を基板に堆積することで製造される｡しかし､これらのアプローチは時間がかかり､多段合成､単離プロセスを必要とする｡それに､シートのスタッキングや酸化の制御に苦労する｡

技術的に課題がある高価なプロセスを改善するためにKhaled SalamaLabの研究者は､他の研究者と協力して簡素で拡張性ある方法を開発した｡これは､ポリマまたはカーボンプリカーサフィルムをレーザビームを使ってグラフェン電極に変換する方法である｡このマスクフリー方法は､次世代電気化学センサやバイオセンサプラットフォームに必要な高空隙率と表面エリアを統合した均一な3D多層電極を作る｡

研究チームは､モロッコのHassan II University of Casablancaの研究者と協力し､いわゆるフェノール化合物抗核酸主要供給源､関連の電気活性物質をセンシングプラットフォームに組みこんだ｡

すべてのテストした化合物は､カーボン電極を使う従来のシステムと比べてグラフェンベースのプラットフォームで高い電気触媒活性を示した｡

｢グラフェンベースのプラットフォームは､パラセタモル､一般的なドラッグの検出で優れた性能を示した｣とSalama研究室のポスドク､Abdellatif Ait Lahcenはコメントしている｡研究チームは､ドラッグと抗酸化アスコルビン酸を結合した市販入手可能錠剤のパラセタモルを区別した｡これは､一般的な電気化学分析では障害を起こす｡
(詳細は､https://discovery.kaust.edu.sa)