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COVID-19患者のバイタルサインを遠隔モニタリング

January, 18, 2021, Milan--ミラノ、Luigi Sacco大学の医者は、COVID-19患者のバイタルサインをチェストベルを使って遠隔モニタする新システムをテストしている。これは宇宙応用向けにCSEMで最初に開発されたものである。同システムが、病院やヘルスケア専門家の負担軽減に役立つことを医師たちは希望している。プロジェクト(外来患者のコロナウイルス遠隔モニタリング: COMO)は、スイスのスタートアップ、Vexatecが主導し、イタリアのEOSとCSEMが含まれる。

Vexatec(プロジェクトリーダー)、EOS(イタリアのシステムインテグレータ)とCSEMによる共同プロジェクトで、エンジニアは、負荷軽減に積極的に取り組んでいる。チームは、光、快適なセンサで構成されるデバイスを開発した。これはCOVID-19患者が装着すると、医者は患者のバイタルサインを追跡できるシステムである。センサは、CSEM設計のチェストベルトに組み込まれ、患者の心拍、呼吸数、身体の動きを連続的に読み取る。システムにはワイヤレスデバイスが組み込まれており、周期的に患者の血中酸素飽和度(SpO2)と皮膚温度を計測する。

計測は、患者のスマートフォンにインストールされたアプリで直ちにセンタシステムに送られる。医者は、データを見て、患者の症状をモニタする。患者の読取りの1つが、予め設定した閾値範囲をから出ていると、システムは、ヘルスケアチームに通知を送ることができる。このシステムで、患者は、必要に応じて、在宅で個人化医療および心理ケアを受けることができる。

COMOは、CSEMが最初にESA用に開発した技術を利用している。同技術は、南極大陸のConcordia研究基地で観測隊の生理的パラメタ計測のために開発された。CSEMは、宇宙飛行士をモニタする目的で、国際宇宙ステーションの条件に適合するようにセンシング技術を改善した。現在、その技術は、改善バージョンでVexatecとのR&D提携を通じて利用される。

ドライ電極センサ
ベルトは、患者の皮膚に直接設置するそれぞれの側に2つのセンサを搭載している。各センサは、信号処理に必要な全てのエレクトロニクスを含んでいる。データは、Bluetoothにより患者のスマートフォンに送られ、続いて、クラウドプラットフォームに送られる。患者のヘルスケアチームは、それを見ることができる。スマートフォンアプリも医者から入手可能。

「われわれのシステムは、心臓専門医が直接利用できる正確な心電図(ECG)を実行できる」とCSEMプロジェクト長、Pascal Heckは話している。COMOのもう一つの利点は、それがドライ電極センサを利用していることである。これにより、患者にとって装着は快適であり、簡単に取り除くことができる。例えばシャワーを浴びたいときなど。「ECGsで通常使用される電極は、接着性であり、皮膚に心地よくない。われわれはステンレススチール製のドライ電極の利用を決定し、必要なエレクトロニクスを開発した。これは、医者が病院で入手するのと同等の信号品質を達成するものであるが、患者のいらだちが少ない」とHechはコメントしている。

Vexatecは、この開発結果に基づいて、新システムを市場に出す計画である。
(詳細は、https://www.csem.ch)