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新しいイメージング技術でタンパク質の振動を観察

January 28, 2014, Buffalo--テラヘルツ近接場顕微鏡をベースにして開発した技術を用いてバッファロー大学(UB)とハウプトマン-ウッドワード医療研究所(HWI)の研究チームは、多くの動物に見られる抗菌性タンパク質、リゾチームを初めて詳細に観察した。
研究チームは、これまで直ぐに消えてしまうと考えられていた振動が実際には「鐘の共鳴」のように分子内で持続することを見いだした。
この微小な動きによってタンパク質は他のタンパク質と直ぐに結合できるように素早く形状を変えることができる。これは、酸素の吸収、細胞の修復、DNAの複製のような重要な生物学的機能を身体が行うために必要な過程であると、UBの物理学教授、Andrea Markelz氏は説明している。
この研究は、生命を可能にする基本的な細胞の過程を研究する全く新しい方法に道を開くものである。
Markelz氏は、「人々は何年も前から、1960年代からタンパク質のこの振動を計測しようとしてきた。過去において、このようなタンパク質の大規模相関運動を見ることは、非常に乾いた冷環境と高価な設備を必要としていたため、困難だった」と話している。
同氏によると、新しい技術は簡単であり、遙かに高速である。タンパク質を氷点下に冷やす必要がなく、これまでに使っていたようなシンクロトロン光源、原子炉を使う必要がない。
タンパク質の振動を観察するために、研究チームはタンパク質は吸収した光と同じ周波数で振動すると言うタンパク質の特性を利用した。
これは、歌手が適切な音を発したときにワイングラスが震えるのと類比的である。ワイングラスは、音波のエネルギーを吸収して振動するので、グラスの形状によってワイングラスが吸収する音の高さが決まる。同様にして、異なる構造のタンパク質は、異なる周波数の光を受けて吸収し振動する。
リゾチームの振動を調べるために研究チームは、サンプルに多様な周波数と偏光の光を当て、タンパク質が吸収する光のタイプを計測した。
HWIのシニア研究者、UBの構造生物学助教授、Edward Snell氏とともに開発したこの技術により研究チームは、タンパク質のどの部分が通常の生物学的条件下で振動するかを特定することができた。また、研究チームは、振動が継続することも確認することができた。
「鐘をたたくと、その鐘に特有の音で鐘はしばらくは鳴る。これがタンパク質の振る舞いである。以前は、タンパク質は、鐘と言うよりも濡れたスポンジのようなものであると考えていた研究者が多かった。濡れたスポンジを叩いても、音は続かなかった」とMarkelz氏は説明している。
今後、振動を調べるための技術を使用して、所望の振動をブロックすることで、自然的および人工的阻害物がどのようにタンパク質の生命維持機能を阻止するのかを記録する。

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