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Ag/SiNのナノスケールスタックで新しいメタマテリアル実現

October 25, 2013, Amsterdam/Philadelphia--AMOLF FOM研究所とフィラデルフィア大学の研究チームは、可視光をほぼ無限波長にする新しい材料を作製した。新しいメタマテリアルは、銀(Ag)と窒化シリコン(SiN)ナノレイヤスタックでできている。この材料は、新しい光コンポーネント、光回路、より効率的なLEDの設計などの可能性がある。
光の位相速度と群速度は、材料内で光がどのように伝搬するかを決める。位相速度は材料内で波のピークと谷の動き方を決め、群速度はエネルギー輸送を記述する。アインシュタインの法則によると、光エネルギーの輸送は光の速度を超えることはできない。したがって群速度には限界がある。しかし、位相速度には物理的限界はない。位相速度がゼロになるとき波のピークと谷の動きはない。位相速度が無限になるとき、波長は非常に大きな値に発散する。そのような特性を持つ材料は、自然には存在しない。
研究チームは、単位セル構造が光の波長よりも小さなメタマテリアルを発表した。銀とSiNのナノスケールの層をスタックすることで、光が両方の層の光学特性を「感じる」新しい材料ができる。
光が材料を伝搬する仕方は材料の誘電率に依存する。銀の誘電率は負であり、SiNの誘電率は正であるので、これらを組み合わせた材料では、誘電率が事実上ゼロになる。したがって、光はゼロ抵抗を経験し、無限の位相速度で伝搬しているように見える。光の波長はほぼ無限。
研究チームは、収束イオンビーム加工を用いてこの材料を作製した。この技術によりナノスケールで材料の構造を制御できる。特注の干渉計で、光がほぼ無限の波長に対応して、位相の変化無しに、メタマテリアルを伝搬していることが示された。
(詳細は、 www.amolf.nl)

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