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スマートフォン需要でサファイア基板市場が約3倍に拡大

October 16, 2013, Newark--October 17, 2013, El Segundo―従来からLEDに用いられているサファイア基板が、Apple Incや他のスマートフォンメーカーにカメラレンズやホームボタンとして用いられるようになったことで需要が急増している。
IHS Incの「サファイア・インゴット/基板業界レポート」によると、基板作製用に用いられる2インチ径サファイア・インゴットの需要は2012年の32kmから166%増えて、2016年に84kmとなる見込みだ。今年の需要は特に力強く、2012年に対して70%増、54kmに達すると見られている。
IHSのシニアLEDアナリスト、Richard Son氏は、「Appleが2012年に初めてサファイアレンズカバーを採用して現在の需要に弾みをつけた」と説明している。「他のスマートフォンメーカーも後に続いており、この先数年のサファイア・インゴット市場成長の後押しをしている。急成長のLED照明市場の力強い販売と合わせるとこの需要増は、ここ数年サファイア市場を悩ました供給過剰の緩和に寄与する」。
Appleは、2012年9月にiPhone5で初めてサファイアをiSightカメラレンズに採用した。同社はその後、新しいiPhone5sにホームボタンにアプリケーションを拡大した。
LG Electronicsは、2013年9月に発表されたOptimus G2スマートフォンのカメラレンズカバーにサファイアを採用した。
サファイア基板は、透明でありガラスよりもキズに対する耐性が高いことから、レンズ、ボタン、ディスプレイのカバーに適している。ガラスは、硬いものに接触することでキズがつき、カメラレンズや指紋認証ウインドウのパフォーマンス劣化となりうる。
LED市場は歴史的にサファイアが優勢であり、2012年ではインゴットの90%を占めていた。サファイアはLEDでは重要な役割を果たしており、基板として使用されている。
一方、スマートフォンや他のモバイルデバイスのカバーは2012年でサファイア需要のわずか5%足らずだった。しかし、この状況は急速に変わりつつある、2014年には全サファイア・インゴットとの20%をカバー用途が占めるようになると予測されている。
このカバー需要の増加にもかかわらず、LEDは依然としてサファイア市場成長の主要源にとどまる。
「世界のLEDチップメーカーは、照明市場成長を受けて2013年に装置の稼働率を高めている。このため、LEDで使用されるサファイア基板需要が押し上げられている。しかし、スマートフォン市場からのサファイア基板需要も同様に伸びている。これらを合わせた需要が原動力となって過去数年続いたサファイア・インゴット市場の供給過剰が緩和され、今後の市場成長に大いに貢献していくものと思われる」とSon氏は分析している。

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