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ワルシャワ大学、10TWのデスクトップレーザ開発

October 9, 2013, Warsaw--ポーランド科学アカデミー物理化学研究所(IPC PAS)レーザセンタとワルシャワ大学物理学部((FUW)の研究チームは、コンパクトな光増幅器を開発した。この光アンプは高効率で、デスクトップサイズでありながら10テラワット(TW)を超える光パルスを生成する。
IPC PASレーザセンタとFUWが開発した新しいパラメトリックアンプは、10TWの超短(fs)レーザパルスを生成することができる。この新しい増幅器は、コンパクト、可搬、比較的ローコストのハイパワーレーザデバイス実現に向けた重要な一歩である、と研究チームは考えている。このようなレーザは、例えば抗癌治療に革命を起こしうる。
「理論的に、パラメトリックアンプの効率は50%を超える。実際、このタイプで最良のアンプは約30%の効率で動作する。われわれはすでに現在このレベルに達しており、それだけでなく、実にコンパクトなデバイスだ。このセットアップは、まだ改善できる。今後数ヶ月でわれわれは、このアンプの効率をさらに数%改善しようとしており、他方でレーザパルスのパワーを数10TWまで上げたい」とIPC PASのDr Yuriy Stepanenkoは語っている。
超短パルスを生成するほとんどのレーザは、チタンイオンを添加したサファイア結晶を用いて光を増幅する。外付レーザを用いてエネルギーを結晶にポンプし、エネルギーの一部がレーザビームに引き継がれて増幅される。この方式には多くの欠点がある。主要なものの1つは、結晶が強く熱せられてレーザビームの横断面に有害な歪が出ること。その結果、個々のレーザショットの後に結晶は実際に冷却されなければならない。
幸い、非線形光学効果を用いて別のタイプのアンプを作ることができる。このパラメトリックアンプはポンプレーザビームからのエネルギーを増幅されるビームに効果的に直接移すことができる。入力エネルギーはどこにも蓄積されないので、有害な熱効果はなく、増幅パルスは優れてパラメトリックである。パラメトリックアンプは、わずか数㎝の光パスで光を数億倍に増幅できる。それが、特に標準的なハイパワーオプティクスと比較して、実際に小型化できる理由である。
この新しいアンプは、X線光源を作製し、陽子や二次中性子を実験的に生成するために使われる。
パラメトリックアンプ研究の長期目標の1つは、200TWを超えるレーザパルス生成にある。そのような強力な光パルスは陽子を加速して医療治療に用いるエネルギー、例えば癌細胞を死滅させるエネルギーに利用する。陽子加速の既存技術は膨大な、また高コストの加速器の建設を必要とする。ハイパワーレーザによって、最先端の陽子治療が実際に使えるようになり、同時に癌患者の治療コストを劇的に下げることができる。

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