Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

August 21, 2013, Wellesley--BCCリサーチは、「テラヘルツ照射システム:技術と世界市場」を発表した。
それによると世界のテラヘルツ照射システムは2013年に5130万ドルに達する見込みだ。この市場はさらに拡大し、2018年には１億9530万ドルに達するとBCCリサーチは予測している。2018年以降テラヘルツ市場の多様化が進むと見られており、2023年までには市場規模は9億4200万ドルを超えると予測されている。
過去100年にわたり物理学者や技術者が、利用できる電磁スペクトラムの新領域を徐々に拡大してきた。可視光から始まって、周波数の高い領域と低い領域の両方で放射の生成技術と検出技術を開発してきた。
THz波は、光とエレクトロニクスの間の「未踏の領域」とされている。短波長側の光と極長波長側の電波に挟まれたTHz周波数域(遠赤外、サブミリ波域)は電磁スペクトラムの最後に残った、開発と探求の対象となっている。
THz照射は、非伝導材料に対して透過性があることから、その有用性が以前から知られていた。しかし、THz照射の実用的なアプリケーション実現には長い時間を要した。これは、いわゆる「テラヘルツギャップ」が原因とされている。THzギャップとは、サイズ、コスト、動作温度などの現実的な制約下でTHz照射を生成し、導波し、検出する技術を指している。THz光源、検出器、導波路における最近の開発がこのギャップを埋め始めており、交通の安全、医療イメージング、非破壊検査、その他の分野で潜在的なアプリケーション領域が開かれつつある。
今回のレポートは、イメージング、分光計、その他のセンサ、通信、コンピュータなどのTHz照射デバイスの新興世界市場を扱っている。THzイメージング機器はこの市場で最大のセグメントであり、市場規模は2018年までに7710万ドルに達すると予測されている。さらに同社は、このセグメントの市場規模は、CAGR 33.1％で成長して2023年末までには3億2150万ドルに達すると見ている。天文学研究は、THzシステムの単一アプリケーションとしては現在最大となっている。この市場は、2018年には3500万ドルに達するが、2023年も同じ規模にとどまる見込みだ。