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美術作品のイメージングにポンププローブレーザを採用

July 24, 2013, Raleigh--ノースカロライナ美術館(NCMA)は、デューク大学の分子・生体分子イメージングセンタ(CMBI)と協力し、新たな技術的進歩を同美術館の美術作品保存部で使用する。
NCMA保存管理者はデューク大学の研究者と協力して、2種類のレーザ、新しい非侵襲ポンププローブレーザとエルビウム:YAG(Er:YAG)レーザクリーニングツールを美術研究に利用する。
ポンププローブイメージング技術は、黒色腫診断のためにデューク大学CMBIディレクタ、Dr. Warren S. Warrenが設計した。デューク大学とNCMAの提携を通じてこの技術は、今度は美術に適用され、作品作製時に使用された絵の具やその他の材料を美術の保存管理者がよく認識できるようにする。ペイント顔料は特定可能な分子署名を持っており、芸術家が使う材料は科学分析によって明らかにすることができる。
NCMAの主席保存管理者、William Brown氏によると、Dr. Warrenは、皮膚損傷と同様に、黄色くなったワニスやペイント層もレーザで画像化して元の色と修復とを区別できると考えた。ブラウン氏は、同美術館の14世紀プッチオ・カパンナ(Puccio Capanna)作、「キリストの磔」(Crucifixion)をポンププローブレーザを使用する最初の作品として提供すると申し出た。そのレーザシステムによってカパンナが使用したペイント顔料や積層技術が分かるかもしれないと考えたからだ。また、その絵画が本来はバチカンの祭壇画の一部であったかどうかの確認にも役立つと考えた。
ポンププローブイメージングは、元の絵の具ではなく、古い劣化した上塗りだけを確実に除去できるように、処置の選択肢を示してくれる。さらに、この新しいイメージング技術によって保存管理者は非侵襲的に美術作品を詳細に調べることができる。他に有用な絵の具解析法はあるが、それらは絵の具の小さなかけらや標本の除去を必要とすることもある。ポンププローブイメージングでは、このようなことは完全に避けられる。多様な過去の顔料やペイント層の非侵襲的、3D、化学的な特殊画像が得られるからだ。実際のところ、絵画に対するトータルパワーは、通常の赤色レーザポインタ以下となっている。

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