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NEC、日本海溝海底地震津波観測網の敷設工事を開始

July 11, 2013, 東京--NECは、防災科学技術研究所(防災科研)が整備を進めている「日本海溝海底地震津波観測網」の観測システム設置作業として、海底ケーブルの敷設を開始した。
日本海溝海底地震津波観測網は、防災科研が整備を進めている大規模な海底地震・津波観測ネットワークであり、房総沖から十勝・釧路沖にわたる広範囲な海域と、日本海溝軸の外側海域での地震や津波の観測を可能にする。完成時には、5,000kmを越える海底ケーブルと150台を越える海底観測装置を中心に構成される予定。各観測装置からのデータは、光海底ケーブルによってリアルタイムで陸上の受信局に伝送される。
整備計画では、観測装置と海底ケーブル及び陸揚げ局(地上局)からなるシステムを、太平洋岸沖の5つの海域(房総沖・三陸沖・茨城沖・宮城沖・十勝沖)と日本海溝の海溝軸外側に順次整備する予定。
NECは防災科研から、観測網全体におけるケーブル敷設のための構造探査・海洋調査とケーブルルートの設計を受注している。また、5海域分の3,000kmを超える光海底ケーブル、および房総沖・三陸沖・茨城沖・宮城沖の4海域分の100台を超える観測装置(地震計、津波計)の開発・試験・製作も受注している。
今回、観測網の敷設開始にあたり、さらに房総沖の1海域分について、光海底ケーブルの敷設と観測装置の設置を受注し、7月9日に、千葉県南房総市で光海底ケーブルの陸揚げ作業を開始した。
NECは、日本で初めて1979年に東海沖のケーブル式常時海底地震観測システムを供給したことに始まり、これまでに国内9件、海外1件の海底地震・津波観測システムの供給を行なっている。また、これまで納入したシステムは、現在まで安定稼動を続け、貴重なデータを地上の観測センターに届けている。

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