Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

July 3, 2013, 東京--情報通信研究機構（NICT）は、認証やプライバシー保護に用いられる暗号プロトコルの安全性について、中立的な立場で評価し、その評価結果をICTシステムの安全な設計に役立てるための活動を開始する。その第一歩として、ISO/IEC 29128に沿った暗号プロトコル評価ツールによる評価結果をとりまとめたポータルサイトを7月1日に開設した。
NICTは、ネットワークにおける情報の暗号化、認証、情報の改ざん防止、プライバシー保護などを達成するために、暗号技術と通信のやり取りとを組み合わせた「暗号プロトコル」の技術開発を行っている。
7月1日に開設した「暗号プロトコル評価ポータルサイト」
URL：http://crypto-protocol.nict.go.jp)

ポータルサイトでは、NICTにおいて安全性の評価を行った暗号プロトコルの評価結果に関する技術的情報を公開する。
- 暗号プロトコルの記述
- 求められるセキュリティ機能の記述
- 攻撃環境の記述
- 暗号プロトコル評価ツールの出力とその説明

ポータルサイトは、主に暗号プロトコルを用いたICTシステムの設計や暗号プロトコルのネットワーク機器への実装に携わる技術者向けに情報提供する。
今後の展開についてNICTは、「今秋を目処に、我が国の暗号プロトコル評価研究を活性化させるための機能を同ポータルサイトに追加するとともに、その後も暗号プロトコル評価技術を高度化する研究開発の推進や、暗号プロトコル評価の実施と評価結果の提供、国際標準化への寄与などを行うことで、同分野の国際的な中心拠点となることを目指す」と説明している。