Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

May 22, 2013, 東京--住友商事と日本電気株式会社（NEC）はエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社（NTTコミュニケーションズ）とコンソーシアムを組み、ミャンマー連邦共和国（ミャンマー）の通信情報技術省と「通信網緊急改善計画」に関し、5月14日付で契約を締結した。
同計画は、日本政府がミャンマーに対する経済協力方針を変更した2012年4月以降、日本の政府開発援助（ODA）を活用した初めてのインフラ構築案件。この通信網を整備することで、経済活動や国民生活の基盤となる通信インフラを先進国並みに改善し、住民生活の向上、経済のさらなる活性化に繋がることを目指している。
ミャンマーでは今後の経済発展に欠かせない通信インフラの整備および、国民生活におけるコミュニケーションの基盤とも言える固定電話、携帯電話、インターネットの普及は周辺国と比較して遅れており、回線も品質の改善が必要となっている。同国政府より特にヤンゴン、マンダレー、ネピドーの各都市やその都市間における通信インフラの緊急改善支援について、日本政府に対し強い要請があった。この要請に応える形で2012年12月28日に日本とミャンマーの両政府間で交換公文が、独立行政法人国際協力機構(JICA)とミャンマー間で贈与契約が締結され、17.1億円の政府開発援助（ODA）が約束された。同計画は、この無償資金協力を活用し、主要三都市間の幹線強化、同都市内通信網の強化並びにインターネット接続環境改善に関する機材調達、据付および操作・運用指導を行う。契約締結後すぐにシステム構築を開始し、2013年11月末までには全てのシステムの構築を完了、12月から2014年1月中旬にかけ運用支援を行う予定。
計画により構築する通信インフラは、ヤンゴン、マンダレー、ネピドーの都市間を結ぶ伝送容量30Gbpsの高速・大容量な基幹光通信網、各都市内でLTE通信、固定電話、インターネット通信を各10Gbpsで実現する市内光通信網。これらにより、LTE通信 約4万加入者、固定電話 約150万加入者、インターネット通信 約100万加入者が同時に利用できるインフラを実現する。LTE通信システムにおいては、3都市合計で、LTE基地局50カ所を設置する。