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富士通、28nmプロセスで初のアナログ・デジタルコンバータ開発

March 14, 2013--Fujitsu Semiconductor Europe (FSEU)は、単波長、伝送レート100Gbpsの光伝送システムの実装を可能とするコンバータを開発した。
FSEUの強みであるミックストシグナル設計、消費電力最適化、高性能パッケージなどの技術が、通信ネットワークシステムベンダに最適なASICソリューションの鍵となり、日々増大する帯域幅、および通信量のため世界中の通信インフラに必要とされているアップグレードを容易にする。
データ通信の需要増大により、100Gbpsといった高速伝送レートの必要性が、数千kmを結ぶ長距離ネットワークから、中距離のメトロネットワークにまで広がっている。メトロネットワークでは、伝送距離は最大でも数百kmと長距離伝送に比較して短くなるが、ポート密度が高くなる。このため、使用されるコンバータチップにも機械的、熱的な制約に対応してさらなる低消費電力化が要求される。また同時に、通信システムベンダが必要とする通信容量と効率の向上をチップ設計レベルでサポートすることが期待されているため、コンバータには高次変調方式に対応する高サンプリングレートも必要となっている。
FSEUは、高速コンバータでは3世代目となる28nmプロセスで製造する低消費電力コンバータ群の第一弾として、アナログ・デジタル(A/D)コンバータ回路を、ASICの顧客向けソリューションとして提供開始する。最初の品種は、55~70GSpsのサンプリングレートで、かつ拡張可能なアナログ帯域をサポートする。続いて、同サンプリングレートのデジタル・アナログ(D/A)コンバータの発表も予定している。また、今後発表予定のコンバータ群はすべて、2013年中に顧客のシステム設計に適用可能になる。サンプリングレートは28から90GSps以上までをカバーする。サンプリングレートの最適化、および28nmプロセスの採用により低消費電力化を実現している。
また、データセンタ内あるいはデータセンタ間のような数百メートルをつなぐEthernetやプリント基板内やバックプレーン内の配線といった用途においても、先端の変調技術をベースにしたソリューションが必要とされている。メトロ通信の市場と同様、このような分野においても増大する帯域とスピードに対応するため、高速コンバータチップに対して柔軟性と省電力化への要求が大きくなっている。6年以上の設計開発と3世代の製造プロセスとを通じて蓄積した経験をもとに、FSEUはこのように日々増大している市場の課題を解決するため、アナログ設計の最前線に立って開発を続けていく。
FSEUは、3月18日から21日まで米国カリフォルニア州アナハイムにて開催される、光通信技術の国際会議・展示会「OFC/NFOEC 2013」にて、28nm A/Dコンバータのデモンストレーションを行う。

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