Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

March 13, 2013, 東京--フジクラは、2013年本日より、シリコンフォトニクス技術を用いた10Gbps光変調器・評価用モジュールの提供を開始した。
スマートフォンなどのモバイルトラフィックの急増により長距離光通信ネットワークの需要が拡大している。その普及の促進のために、より大容量の通信をより簡便かつ低コストな装置で実現することが求められている。そのため、光ネットワーク機器のキー部品である光変調器などの通信用光部品の高速化、低コスト化の両方を同時に実現することが課題となっている。
その実現のために、半導体製造技術を利用した小型で量産性に優れるシリコン光変調器が開発されてきたが、これまで、従来の光変調器と比べ、光損失の点で十分なパフォーマンスが得られず、長距離通信光ネットワークへの適用は困難と考えられてきた。
フジクラでは変調動作部への添加物分布を最適化することでこの問題を解決し、10Gbpsシリコン光変調器を商用レベルに引き上げた。この光変調器は、フジクラがマイクロエレクトロニクス研究所（Institute of Microelectronics, IME）と共同で行ってきた開発成果の一部。両研究機関は2006年より光デバイスの共同開発を行っており、この2年間はシリコン変調器開発に注力し、10G光変調器の商用化に結びつけた。

マイクロエレクトロニクス研究所(Institute of Microelectronics, IME)はシンガポールの科学技術研究庁(Agency for Science, Technology and Research, A*STAR)傘下の研究組織。