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マイクロメートルスケールで高速3D印刷

February 14, 2013, Eggenstein--ナノスクライブ(Nanoscribe)は、次世代3Dプリンタ、Photonic Professional GTをPhotonics Westで発表した。同プリンタにより、髪の毛の直径よりも小さな3D微小オブジェクトの高速、最高分解能製造が可能になる。印刷速度は、新しいレーザリソグラフィ法を用いることで100倍高速化されている。
印刷速度の大幅高速化は、ガルバノミラーシステムにより実現。回転するガルバノミラーからのレーザビームの反射により、高速で正確な横方向のレーザ焦点位置決めが容易になる。
3D印刷法を支えるダイレクトレーザ描き込み技術は、2光子重合をベースにしている。ルーペで太陽光を紙に集中すると紙が発火するように、超短レーザパルスがレーザ焦点内の感光材料を重合させる。重合鎖の架橋結合により、露光部分が溶けなくなる。露光されていない部分を洗い流すと、露光部分が独立した3Dマイクロ構造およびナノ構造として残る。
ガルバノ技術は、3Dマイクロ構造およびナノ構造の高速、大規模印刷の重要な構成要素。最高分解能では、焦点を合わせている対象の光特性のために、走査範囲は物理的に直径数100μmが限界となる。床タイルが正確に結合されていなければならないように、個別の走査範囲がシームレスに、正確に接続されていなくてはならない。特許となっているオートフォーカス技術と高精度位置決めステージを用いることで、いわゆるスティッチングプロセスでエリアをほぼ任意に拡大できる。例えば、1㎝2サイズのマイクロオプティカルアレイはこのアプローチで製造してきた。
顕微鏡対物レンズの有限な作動距離による全般的な構造高さの限界は、Dip-in Laser Lithography(DiLL)法によって克服。こうして、100μmを超える高さの最高品質の構造が達成可能となった。
感光材料の開発を担当している主席サイエンス・オフィサ、Dr. Michael Thielは、「当社のIP-Dipレジストは、高品質な結果を保証するためにDiLL向けに特別に開発された。構造はCADソフトウエアで設計でき、結果として得られる3DモデルはDiLLによって簡単に製造できる。DiLL用のIP-Dipレジストが最高分解能と均一性を保証している。この高度に技術的な問題にも関わらず、ユーザにとって複雑さは全くない」と話している。
ナノスクライブのレーザリソグラフィシステムは、将来の課題を解決するために世界中の著名な研究者が使用して成功を収めており、多くの重要な技術革新を生み出している。例えば、フォトニクスは、従来のエレクトロニクスをハイパフォーマンスの光回路で置き換えようとしている。ナノスクライブの3D印刷技術で実現したポリマ光導波路は、5Tbpsを超えるデータ転送レートをすでに実証している。ライフサイエンスでは、3D特殊マトリクスが再生医療や細胞成長研究のためにすでに製造されつつある。

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