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NTT、1Pb/s、50kmの世界最大容量光伝送に成功

September 25, 2012, 東京--日本電信電話(NTT)とフジクラ、北海道大学(北大)、デンマーク工科大学(Technical University of Denmark: DTU)は、12個のコア(光の通路)を持つ光ファイバ1本で1Pb/s(1000Tb/s)の超大容量データを52.4km伝送することに成功した。
光通信システムの大容量化を実現するために、コアをほぼ同心円状に配置した新しい構造の12コア-マルチコア光ファイバ、および入出力デバイスを開発し、各コアに高密度に波長多重可能なデジタルコヒーレント光伝送技術を適用した。コアの新しい配列により、従来課題であったコア間の光信号の漏れ(クロストーク)を低減。さらに、光の波の性質(位相・偏波)を用い、多数の信号の伝送を可能とする偏波多重32値QAMデジタルコヒーレント技術を用いることで、コアあたりの伝送効率を、従来のマルチコア光ファイバ伝送と比較して、4倍以上に高密度化することに成功した。
この結果、1コアあたり84.5Tb/s伝送容量(= 1波長あたり380 Gbps容量 x 222波長チャネル)を実現し、12コアのマルチコア光ファイバ1本で総容量毎秒1.01Pb/s(=12 x 84.5テラビット)の信号を52.4kmにわたり伝送可能であることを実証した。それぞれのコアにおいて通信品質を示すQ値が非常に均一であることから、コアごとの伝送品質のばらつきやエラーのない高品質の通信が可能であることを示している。
今回の成果は、これまでの従来の光ファイバを用いた研究レベルの伝送容量記録に比較して10倍以上の大容量化を実現するとともに、空間多重光通信技術による実現目標領域においてマルチコア光ファイバを用いた伝送容量の世界記録である305Tb/s(テラは1兆)伝送(伝送距離:10km)を更新し、1本の光ファイバで、1Pb/sの大容量光伝送を世界で初めて実現した。

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