Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

September 13, 2012, Berlin--Fujitsu Semiconductor Europe (FSEU)は、OIFが規定するCEI-28G-VSR伝送路に対して、1レーンで100Gbpsを超える速度でのデータ転送を実証した。これは、上記仕様が規定するデータ転送の4倍の速度を実現したことになる。
この実証は、40nm CMOSテクノロジーで製造した65GSpsのコンバータチップ、送信用のD/Aコンバータ(DAC)、と受信用のA/Dコンバータ(ADC)および評価ボードとで構成したプラットフォームを使用して行われた。
データセンタ内の電気通信配線の高速化、およびポート数の増加に伴い、ボード間、バックプレーン経由、あるいはサーバ間といった短距離のデータ通信についても、さらなる高速化が必要とされている。また光伝送ネットワークにおいても、増加するデータ通信量のため、基幹ネットワークに要求される通信速度が加速度的に高まっている。
FSEUは、CMOSコンバータチップによる多値変復調方式の信号処理を利用することで、超高速でのデータ転送を可能にした。この効果が期待できるアプリケーションは多岐にわたり、チップ間、モジュール間を接続する数センチメートルから、データセンタ内を結ぶ数百メートル、あるいは数キロメートルの接続にまで適用できる。
この実証に関連する研究成果は、9月16日から20日までオランダ、アムステルダムで開催される「European Conference on Optical Communications （ECOC）2012」で、中国、北京のFujitsu Research and Development Center （FRDC） と富士通研究所の共同論文として発表される。さらにFSEUは、同会議の併設展示会においてデータ転送のデモンストレーションを実施する予定。