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IMRE、解像度10万dpi初のフルカラー画像を開発

August 16, 2012, Singapore--シンガポールの研究グループが、解像度10万dpi、鮮明なフルスペクトラムカラー画像を実現する画期的な方法を実証した。この方法は、反射型カラーディスプレイ、偽造防止、高密度光記録に適用できる。
A*STARの材料研究・工学研究所(IMRE)の研究グループは、解像度10万dpi、鮮明なフルスペクトラムカラー画像を実現する画期的な方法を開発した。これには金属を編み合わせたナノメートルサイズの構造を用いており、インクや染料は不要。インクジェットやレーザジェットプリンタなどの現在の産業用プリンタは10000dpiが限界。研究グレードの方法は単一の色画像にしか染料を供給できない。この新しいブレイクスルーにより、色づけはインクをつけるのではなく、リソグラフィとして処理される。これは画像印刷に革命をもたらすものであり、さらに開発を進めることで高解像度反射型カラーティスプレイ、高密度光記録にも使用できる。
この研究はステンドグラスからヒントを得たもので、ステンドグラスは一般に微小金属片をガラスに混合している。この金属片からのナノ粒子が透過する光を散乱させステンドグラスの色を作り出すことが分かっている。最新のナノ技術ツールを用いて同様のコンセプトを採用することで研究グループは金属ナノ構造を正確に作製し、色画像を実現する光を反射する表面を設計した。
研究グループの1人、Dr. Karthik Kumarによると、印刷された色画像の解像度は色のナノロッド間のサイズと空間に依存するところが極めて大きい。ドットを小さくして近づければ近づけるほど、画像の解像度は益々高くなる。極めて小さなこれらのカラードットを正確に位置決めすることで、10万dpiという理論的に最高の印刷カラー分解能を実証することができた。
この研究のプロジェクトリーダー、Dr. Joel Yangによると、色ごとに異なる染料を使う代わりに、カラー情報を微小金属ディスクのサイズと位置にエンコードした。これらのディスクはプラズモン共鳴現象により光と相互作用する。研究チームは、特定のナノ構造パタン、サイズ、空間に対応する色のデータベースを作成。そのデータベースに従って、これらのナノ構造の位置決めが行われる。子供の「番号によって色を塗る」画像と同様に、これらのナノ構造のサイズと位置が「数」を決める。しかし、各エリアを異なるインクで連続的に色づけする代わりに、超薄にして均一な金属箔を画像全面に置き、エンコードした色を瞬時に出現させる。Yang氏は「これはほとんど魔法だ」と付け加えている。
(詳細は、12 August 2012 in Nature Nanotechnology)

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