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世界最高密度の多心光ファイバケーブルを開発
July 5, 2012, 東京--日本電信電話(NTT)のNTTアクセスサービスシステム研究所は、光通信に用いる世界最高密度の屋外配線用多心光ファイバケーブルを開発した。
高密度実装を実現するために新たに開発した光ファイバテープと、曲げによる光損失を抑制した光ファイバを用い、これまでのケーブル構造を抜本的に見直すことにより、光ファイバケーブル内の実装密度を極限まで高める事に成功した。
新開発の光ファイバケーブルは、2012年7月下旬を目処に、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社において順次導入する予定。光ファイバケーブルの高密度化に伴う軽量化および細径化により、敷設作業の効率向上や光ファイバケーブル敷設スペースの有効利用等が今後期待される。
この光ファイバケーブルは、電柱間および引上管路区間に適用することを目的に、24心~200心の光ファイバが実装されており、従来のスロット型光ファイバケーブルと比べて最大約30%の細径化と約60%の軽量化を実現。このため、光通信網の効率的な構築が実現できる。
ガラス材料である光ファイバケーブルは、引張などのひずみによる破断および外力が加わることによる光損失の発生といった課題がある。そのため、従来の光ケーブルは、スロットロッドや緩衝材によって光ファイバを外力から保護するよう設計されている。
技術のポイント
・低曲げ損失光ファイバの適用による光ファイバの高密度集合化: 光ファイバケーブルを極限まで細く軽くするためには、光ファイバのみを可能な限り高密度に集合する必要がある。光ファイバに加わる微小な曲げなどによる光損失を抑制することが重要な課題であったため、本光ファイバケーブルでは、低曲げ損失光ファイバを新たに採用することで、安定した伝送特性を実現。
・新構造の光ファイバテープを開発: 多心光ファイバケーブルを用いて光通信網を構築する場合、光ファイバ接続作業の効率化のため、複数の光ファイバを一括して接続する技術が不可欠。そのため従来から複数の光ファイバを並列させ一括被覆を施した光ファイバテープが国内外で広く用いられている。しかし、従来の光ファイバテープは、構造上柔軟に変形しにくいため、高密度に収納した場合、光ファイバに大きなひずみが加わり破断や光損失増加の可能性が高まる。このため、多心光ファイバケーブルの細径・高密度化においては、ひずみ抑制と一括接続性の両立が重要な課題。新開発の光ファイバケーブルでは、現在広く用いられている外径0.25mmの低曲げ損失光ファイバ心線4本を並列させて間欠的に接着した、間欠接着型光ファイバテープを限りなく高密度に実装。間欠接着型光ファイバテープは高密度実装時に光ファイバケーブル内で柔軟に変形できるため、ひずみを抑制することが可能で、かつ従来の光ファイバテープと同様に一括接続が可能。開発者によると、融着接続機を使った多心ファイバ接続の場合も、作業時間、融着後の損失など、従来の光ファイバケーブルと変わらないことが確認されている。
今後は光ファイバ心線数や他の適用領域に応じた構造の光ファイバケーブルについて検討を進め、より効率的な光通信網の構築を目指すことにより、光ブロードバンドサービスの更なる普及拡大に向けて取り組んでいく。
高密度実装を実現するために新たに開発した光ファイバテープと、曲げによる光損失を抑制した光ファイバを用い、これまでのケーブル構造を抜本的に見直すことにより、光ファイバケーブル内の実装密度を極限まで高める事に成功した。
新開発の光ファイバケーブルは、2012年7月下旬を目処に、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社において順次導入する予定。光ファイバケーブルの高密度化に伴う軽量化および細径化により、敷設作業の効率向上や光ファイバケーブル敷設スペースの有効利用等が今後期待される。
この光ファイバケーブルは、電柱間および引上管路区間に適用することを目的に、24心~200心の光ファイバが実装されており、従来のスロット型光ファイバケーブルと比べて最大約30%の細径化と約60%の軽量化を実現。このため、光通信網の効率的な構築が実現できる。
ガラス材料である光ファイバケーブルは、引張などのひずみによる破断および外力が加わることによる光損失の発生といった課題がある。そのため、従来の光ケーブルは、スロットロッドや緩衝材によって光ファイバを外力から保護するよう設計されている。
技術のポイント
・低曲げ損失光ファイバの適用による光ファイバの高密度集合化: 光ファイバケーブルを極限まで細く軽くするためには、光ファイバのみを可能な限り高密度に集合する必要がある。光ファイバに加わる微小な曲げなどによる光損失を抑制することが重要な課題であったため、本光ファイバケーブルでは、低曲げ損失光ファイバを新たに採用することで、安定した伝送特性を実現。
・新構造の光ファイバテープを開発: 多心光ファイバケーブルを用いて光通信網を構築する場合、光ファイバ接続作業の効率化のため、複数の光ファイバを一括して接続する技術が不可欠。そのため従来から複数の光ファイバを並列させ一括被覆を施した光ファイバテープが国内外で広く用いられている。しかし、従来の光ファイバテープは、構造上柔軟に変形しにくいため、高密度に収納した場合、光ファイバに大きなひずみが加わり破断や光損失増加の可能性が高まる。このため、多心光ファイバケーブルの細径・高密度化においては、ひずみ抑制と一括接続性の両立が重要な課題。新開発の光ファイバケーブルでは、現在広く用いられている外径0.25mmの低曲げ損失光ファイバ心線4本を並列させて間欠的に接着した、間欠接着型光ファイバテープを限りなく高密度に実装。間欠接着型光ファイバテープは高密度実装時に光ファイバケーブル内で柔軟に変形できるため、ひずみを抑制することが可能で、かつ従来の光ファイバテープと同様に一括接続が可能。開発者によると、融着接続機を使った多心ファイバ接続の場合も、作業時間、融着後の損失など、従来の光ファイバケーブルと変わらないことが確認されている。
今後は光ファイバ心線数や他の適用領域に応じた構造の光ファイバケーブルについて検討を進め、より効率的な光通信網の構築を目指すことにより、光ブロードバンドサービスの更なる普及拡大に向けて取り組んでいく。