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レーザシステムで極端な出来事をモデル化

June 25, 2012, Canberra--偶発的な出来事の研究にレーザを使っているオーストラリア国立大学(ANU)の研究チームによると、自然界の「極端な出来事」、ハリケーン、津波、山火事などは想像以上に一般的であり、予測可能だと言う。
ANU物理/工学研究学部のNail Akhmediev教授の国際研究チームは、フランスBurgundy大学のPhilippe Grelu, Caroline Lecaplain両氏、マドリッドオプティクス大学Jose Soto-Crespo氏と協力して、レーザを使ってどの程度の頻度で極端な出来事が起こるかを調べている。Physical Review Lettersに発表された最近の研究成果によると、「極端な」出来事は必ずしも「珍しく」ない。
「極端な出来事が起こったときの重要要素は、自然界でも、実験室のレーザでも、エネルギーの存在、もしくはそのシステムの背景にある励起状態だ。これはいわゆる散逸系における基本的な特性だ」とAkhmediev教授は言う。
「簡単に言うと、爆発や火事は燃料や他のエネルギー源なしには起こりえない。ハリケーンは静かな大気では生じないし、荒波は完全なる静謐な海では起こらない。その代わり、より小さな波からエネルギーを集めるのだ」。
同教授によると、われわれの周りに常に十分なエネルギーがあると極端な出来事に発展する可能性が高い。
「われわれの都市や惑星は、十分にエネルギー供給されており、エネルギーの大きな源泉は極端な出来事のポテンシャル場である。この背景的加励がなければ、出来事は限界値内にとどまる。しかし、エネルギー供給が続くと、出来事はその限界値を突破して、極端な出来事になる」。
「カオス的マルチパルス生成という極めて散逸的な領域で動作するレーザを使った実験結果は、自然界のカオス過程に似ている。レーザ内部の絶え間ない相対運動による強度変動が、想像以上に頻繁に極端な出来事を起こしているという実証が得られた」。
「この成果は、実験室で生まれた新しいアイデアを自然災害に適用することが将来的に化学の目的の1つとなることを示している」と同教授はコメントしている。
(詳細は、www.anu.edu.au)

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