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小型光トランシーバで、データ転送速度25Gbpsを実現する技術を開発

June 1, 2012, 東京--富士通研究所は、次世代の高性能サーバを実現するにあたり、サーバ内での高速・広帯域なデータ通信用の光インターコネクトに必要となる小型・低コストな光トランシーバ技術を開発した。
サーバ内での高速・広帯域なデータ通信用の光インターコネクトに必要となる小型光トランシーバを実現するために、電気(光)信号を光デバイスにより光(電気)信号に変換する光電変換部を開発した。開発した技術の特徴。

1.高速回路技術
光デバイスを駆動するためのIC回路に、応答性能が劣る安価な光デバイスを用いても発光した光信号波形の立ち上がり立下りを急峻にする回路技術と、電気信号の波形を劣化させる多重反射を抑制する回路技術を搭載することで高速化を実現。これにより、1chあたりの転送速度を、従来の10~14Gbpsから25Gbpsまで高速化した。

2.小型光結合技術
従来、光電変換部と光ファイバとの間で光信号を効率よく伝達(光結合)するために、光結合部はレンズ部品と光コネクタを用いて構成されていたが、レンズ部品のサイズが大きく、コストが高いことが課題となっていた。今回、フレキシブル基板に光デバイス、ICを実装して光電変換部を構成することで光トランシーバの小型化を図り、さらに、安価なフィルム状のレンズシートを開発しフレキシブル基板の裏面に積層する構造にすることで、課題を解決。光デバイスと光導波路間の光結合を高めることができるため、高速化による受信感度の低下を補うことができる。
新開発の技術を用いて4ch x 25Gbpsの光電変換部を試作。22mm x 9mm x 0.86mm(搭載電子部品、光導波路を含む)のサイズで、従来のレンズ部品を搭載した光電変換部に比べ、レンズ部で10分の1以下、光電変換部で3分の1以下の薄型化を実現。またこの薄さを活かして、試作した光電変換部を両面に搭載した光トランシーバを開発した。送受信それぞれ8ch搭載で、47.8mm x 16 mm x 21.6 mmの小型化を実現しており、プリント基板上のCPUなどのデバイス近傍に小面積で実装することが可能となる。
この技術により、次世代インターコネクトで必要な1chあたり25Gbpsを小型・低コストに実現できます。これによりサーバ内でのデータ通信を高速・広帯域化することができる。

富士通研は、「3年以内にサーバ内での光インターコネクトの実用化を目指して、開発した技術を高性能サーバに適用するための研究・開発を進める」としている。また、今回開発した技術は、広く情報機器・通信機器の高性能化にも展開される。

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