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3Dレーザスキャナで列車の安全と信頼性向上

May 23, 2012, Freiburg--フラウンホッファ研究所物理計測技術IPMのDr. Heinrich Höfler とHarald Wölfelschneider氏は、研究チームと共同で3Dレーザスキャナを開発した。
3Dレーザスキャナは屋外で使用可能であり、時速100kmで走る列車から配線や軌道の位置を超高速、高精度計測、モニタできる。スキャナを据置に設置すれば、通過する列車を捉え、落下する積荷をチェックすることもできる。
Heinrich Höfler氏によると、レーザビームを発射してそれが返ってくるまで待つ。その間の時間を計ると対象物がどの程度遠くにあるかが分かる。難しい点は、返ってくるビームを捉えること。非常にわずかのビームしか戻ってこないことがよくあり、さらに発射したビームが非常に短時間で戻ってくることがある。解は、ある種のスローモーション。レーザビームは高速にON/OFF変調しており、この変調波の時間シフトは、シングルレーザパルスを使うよりも素早く、正確に特定できる。
このレーザシステムは、初期設定(デフォルト)で1秒間に100万回測定できる。「ドイツ連邦鉄道向けに、数個のレーザビームを利用してテストトラックの周辺をスキャンする計測列車を用意した。これにより400万回計測を行い、スキャンした対象の3D像を構成した」とHarald Wölfelschneider氏は説明している。これにより小さな障害物や収縮も発見でき、重荷重輸送に適したルートを設定できる。
もう1つのアプリケーションは通過する列車の計測。スキャナは恒久的に設置しておくが、長期にわたりレーザビームを見ることはない。目に安全なスキャナとなるように、研究チームは新たな波長範囲、目に安全な赤外波長を開発する必要があった。システム全体は、完全に再設定可能としなければならなかった。
IPMの研究チームは、人の目に安全な3Dスキャナを開発し、移動する車に搭載して約3mの高さから道路をスキャンする設計とした。「80km/h走行でも道路上の高低差、0.2mmが検出可能。これは連邦ハイウエイ研究所がこの用途で承認した初めてのスキャナで、レーンの溝、道にできた深い穴、排水溝の可能性を発見するためのものだ」とHöfler氏は説明している。
このレーザシステムはすでに市販されており、鉄道交通の安全のために世界中で使用されている。

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