Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

May 11, 2012, Mountain View--シノプシス(Synopsys, Inc)は、Rsoft(Rsoft Design Group, Inc)の買収を完了したと発表した。
シノプシスのイメージング、照明デザイン製品とRsoftのフォトニクスデザイン製品を統合することでシノプシスのプラットフォームはより完璧な光ソリューションを顧客に提供できるようになり、新しい技術、アプリケーション、市場もサポートできるようになる、と同社はコメントしている。シノプシスは、2010年にORA(Optical Research Associates)を買収してオプティクス市場に参入しており、Rsoftの買収について同社は「自然な流れ」としている。買収条件は公表されていない。
シノプシスのシリコンエンジニアリンググループのジェネラルマネージャ、SVC、Howard Ko氏は、シノプシスの二重戦略について「EDA(electronic design automation)で市場リーダーのポジションを維持しながら、光デザインも含め、隣接技術に当社のターゲット市場を拡大していく。Rsoft製品を加えることで、シノプシスのソリューションは光とその周辺のフォトニック市場の両方に拡大することになる」と話している。「Rsoft製品は、光導波路モデリングなど他の光分野に当社の対象を広げる数多くの機能を提供することによって、TCAD Sentaursポートフォリオの補完ともなる。これらの機能は、シノプシスの技術との強力なシナジーを作りだし、主要顧客との間で新たなビジネスチャンスが可能になる」と同氏は付け加えている。
Rsoftのソフトウエアは、光通信コンポーネントの設計、最適化に用いられている。また、光通信システムやネットワークのシミュレーションも完璧に行うことができる。半導体製造では、Rsoftのソフトウエアは、プロセッサの高速化、低消費電力化実現のために、ナノリソグラフィコンポーネントのデザインと最適化に用いられている。また、Rsoftのソフトウエアは、ナノスケールの光構造を正確にモデル化するためにも用いられている。これは、LED構造、ディスプレイ、太陽電池などの光取り出し効率強化、光データストレージ容量の増大に用いられる。
(詳細は、www.synopsys.com)