Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

March 21, 2012, Glen Allen--調査会社ナノマーケッツ(NanoMarkets)は、「OLED照明市場予測 Q2 2012」を発表した。
同レポートでは、2011年発表のレポート以降、OLED照明分野の目立った変化と展望を取り上げている。同社によると、ヨーロッパはOLED照明の主要市場であり、現在のヨーロッパの経済状態が懸念事項となる。また、生産分野の変化も同様に懸念事項だが、短期的に価格が下落しても、それがOLED技術の普及に扉を開くことになるとも考えられ、照明の効率、パネルサイズ、光出力の改善などによつてOLED技術がメインストリームなるという見方も成り立つ。ナノマーケッツの予測では、OLED照明器具市場全体は、2017年に約63億ドルに達する見込みだ。
ナノマーケッツは、OLED照明市場は全般的に力強く成長するが、この種の照明に大量生産技術が適用されるにともない今後2年でOLED価格が大きく落ち込むと見ている。この価格トレンドは、次の3年で、OLED照明の収益を押し下げる考えられる。OLED照明の効率、パネルサイズ、光出力の改善によって、OLED照明が住宅やビジネス照明市場で主流になり、量産市場が成立すれば収益は改善される。
OLED照明は、エネルギー効率の改善、低価格化、美観の向上によって、オフィスで標準的に使用されている蛍光灯と競合していける潜在力があるとナノマーケッツは見ている。同社の予測では、2017年、OLED照明器具の売上げの75％以上が、商用および産業用ビルディング向けの照明からくるようになる。2012年は、照明アプリケーション向けのOLED販売のほぼ90％が、高級照明、大規模ショールーム、照明デザイナ向け販売など、ニッチマーケット向けとなる。しかし、2017年には、このセグメントのシェアは1％以下に落ちているとナノマーケッツは予測している。