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OKI、100km光アクセス仮想ネットワーク構築実証実験
March 13, 2012, 東京--OKIは、「適応ネットワーク構成技術」を開発し、既存のGE-PONシステムと次期大容量光アクセスの10G-EPONシステムの経路切替実験に成功した。
この実験により、局装置(OLT)とユーザ装置(ONU)の接続を仮想化することで、100km圏級のユーザが低価格で超高速のブロードバンドを利用でき、多様なサービスにも柔軟に対応できる光アクセスシステムが実現できることを実証した。
光アクセス系システムとしてはFTTHの導入が急速に進んでいる。しかし、既存のGE-PONシステムによる光ネットワークではサービス提供エリアが20km圏級にとどまっており、サービスエリアの広域化には多くの交換局設置に係わる投資が必要となる。過疎地域を含む不採算地域などでは「デジタルデバイド」が生じ、デジタルデバイド地域のユーザは超高速ブロードバンドサービスを受けることが困難な状況にある。また、ブロードバンド利用者が今後増大する多様なサービスをストレスなく受けられるためには、伝送容量等の変化に柔軟に対応できる高い適応性も加入者系の光ネットワークに求められている。
OKIは、OLTとONUの接続を仮想化することにより、新規に交換局を設置することなく広域なサービスエリアに対応できる「適応ネットワーク構成技術」の確立を目指し、平成21年から、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)より受託した委託研究「広域加入者系光ネットワーク技術の研究開発」として取り組んできた。NTTの協力により、北海道札幌、恵庭、千歳の各NTT東日本ビルを光ファイバで結び、総伝送距離100km級の広域加入者系光ネットワークを模擬したテストベッドを構築。実証実験を行った結果、柔軟な光アクセスシステムが実現できることを実証した。
OKIが開発した「適応ネットワーク構成技術」には、OLTとONUの接続を柔軟にする、OKI独自開発の光ハイブリッドフィルタ(OHF)技術と適応ネットワーキング技術が組み込まれている。OHFは、これまでメトロ・コアネットワークで利用されていた波長分割多重(WDM)に加え、光符号分割多重(OCDM)を組み合わせることで160chの多重信号からのAdd/Dropが可能となる多重数拡大技術を実現し、これまでの波長フィルタより透過損失の低いフィルタを実現した。また、適応ネットワーキングは、これまでパワースプリッタで分岐していたPONシステムを集中制御ノードとパッシブなOHFを用いてリングやカスケード状に接続してネットワークインフラを構成。この構成により分岐による損失を低減する広域化技術を実現し、集中制御ノードによりWDMおよびOCDMのチャネル割当を制御することで、OLTとONUの接続を物理接続によらず論理的なスター状となる仮想化技術を実現した。適応ネットワーク構成技術は広域なエリアにおいて、様々なサービス形態に応じた効率的な運用を実現できる。実験では、WDMとOCDMのハイブリッド光信号の伝送、パッシブなルーティングによる既存GE-PONシステムにおける線路障害の面的な冗長切替、および既存GE-PONから10G-EPONへのサービス切替を、他ユーザに障害なく実現できることを確認した。
この実験により、局装置(OLT)とユーザ装置(ONU)の接続を仮想化することで、100km圏級のユーザが低価格で超高速のブロードバンドを利用でき、多様なサービスにも柔軟に対応できる光アクセスシステムが実現できることを実証した。
光アクセス系システムとしてはFTTHの導入が急速に進んでいる。しかし、既存のGE-PONシステムによる光ネットワークではサービス提供エリアが20km圏級にとどまっており、サービスエリアの広域化には多くの交換局設置に係わる投資が必要となる。過疎地域を含む不採算地域などでは「デジタルデバイド」が生じ、デジタルデバイド地域のユーザは超高速ブロードバンドサービスを受けることが困難な状況にある。また、ブロードバンド利用者が今後増大する多様なサービスをストレスなく受けられるためには、伝送容量等の変化に柔軟に対応できる高い適応性も加入者系の光ネットワークに求められている。
OKIは、OLTとONUの接続を仮想化することにより、新規に交換局を設置することなく広域なサービスエリアに対応できる「適応ネットワーク構成技術」の確立を目指し、平成21年から、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)より受託した委託研究「広域加入者系光ネットワーク技術の研究開発」として取り組んできた。NTTの協力により、北海道札幌、恵庭、千歳の各NTT東日本ビルを光ファイバで結び、総伝送距離100km級の広域加入者系光ネットワークを模擬したテストベッドを構築。実証実験を行った結果、柔軟な光アクセスシステムが実現できることを実証した。
OKIが開発した「適応ネットワーク構成技術」には、OLTとONUの接続を柔軟にする、OKI独自開発の光ハイブリッドフィルタ(OHF)技術と適応ネットワーキング技術が組み込まれている。OHFは、これまでメトロ・コアネットワークで利用されていた波長分割多重(WDM)に加え、光符号分割多重(OCDM)を組み合わせることで160chの多重信号からのAdd/Dropが可能となる多重数拡大技術を実現し、これまでの波長フィルタより透過損失の低いフィルタを実現した。また、適応ネットワーキングは、これまでパワースプリッタで分岐していたPONシステムを集中制御ノードとパッシブなOHFを用いてリングやカスケード状に接続してネットワークインフラを構成。この構成により分岐による損失を低減する広域化技術を実現し、集中制御ノードによりWDMおよびOCDMのチャネル割当を制御することで、OLTとONUの接続を物理接続によらず論理的なスター状となる仮想化技術を実現した。適応ネットワーク構成技術は広域なエリアにおいて、様々なサービス形態に応じた効率的な運用を実現できる。実験では、WDMとOCDMのハイブリッド光信号の伝送、パッシブなルーティングによる既存GE-PONシステムにおける線路障害の面的な冗長切替、および既存GE-PONから10G-EPONへのサービス切替を、他ユーザに障害なく実現できることを確認した。