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ミシガン大学研究者、リドベルク原子を捕獲

January 6, 2012, Ann Arbor--ミシガン大学の物理学研究チームは、レーザ光のエッグカートンに、大きなリドベルク(Rydberg)原子を90%の効率で捕獲することができる。これは、特に量子コンピューティングやテラヘルツイメージングの前進を示す成果。
高励起リドベルク原子は、基底状態にある原子よりも1000倍大きい。原子は、ほぼイオン化されているので遠くの電子に結びついている。研究者たちによると、これらの原子を効率よくトラップすることは、その潜在力を実現する重要なステップ。
ミシガン大学物理学教授、Georg Raithel氏は、この光の格子(ラティス)について、「対向伝搬する一対のレーザビームでできており、それが原子をトラップする一連の井戸を形成する、これは卵を入れるエッグカートン(鶏卵箱)の仕組みと似ている」と説明している。
研究グループは、原子のトラッピング効率が一桁パーセンテージにとどまる問題を解決する独自の方法を開発した。リドベルク原子をトラップするために、先ずは原子を冷やしてスピードを殺さなければならなかった。これを達成するレーザクーリングプロセスによって原子は、研究者が「ラティスの丘」と呼ぶ頂点に止まりがちだった。
「この問題を克服するために、リドベルク原子がラティスの頂上で創られると素早くラティスをひっくり返す方法を採用した」と論文の共同著者、Sarah Anderson氏は言う。「原子が逃れ去る前にラティスを反転させ、素早く原子をラティス井戸に見つけ、それをトラップする」。
Raithel氏は、「100%の効率でトラップするための技術的な余地が沢山残されている。最先端のアプリケーションでは効率100%が必要となる。リドベルク原子は未来の量子コンピュータのゲート候補である。量子コンピュータは、従来のコンピュータには複雑すぎる問題を解決できる可能性がある。また、これらの原子はテラヘルツイメージングや検出デバイスでも使用でき、空港のスキャナ、監視装置で使われることになるだろう」と話している。
(詳細は、www.umich.edu)

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