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細胞の成長を見る新しいイメージング法

August 30, 2011, Champaign--イリノイ大学(University of Illinois)の研究チームは、2本の光ビームを使って細胞質を測定する空間光干渉顕微鏡法(SLIM: spatial light interference microscopy)という新手法を開発した。この技術によって、「細胞の成長は一定速度で進むのか、それとも急激に成長するのか」といった議論の多い問題についての新しい知見が得られる。同研究チームが発表した論文では、「Esherichia coliで、急成長の証拠をつかんだ」とされている。
SLIMは、極めて高い感度で、フェムトグラム精度で質量の定量的に計測する。単一の細胞の成長を計測でき、細胞内部での質量の移動までも測定可能。また、この技術の適用範囲は極めて広い。
「従来技術に対するSLIMの大きな利点は、どんな種類の細胞でも測定できることだ。バクテリア、哺乳類細胞、接着細胞、非接着細胞、単細胞、集団細胞など、何でも測れる」と論文の筆頭著者、大学院生、 Mustafa Mir氏は言う。新開発の光干渉技術SLIMを用いると、空間的にはマイクロメータからミリメータまで、時間スケールでは数秒から数日まで計測することができる。「どの場合でも、測定感度や取得した定量情報は維持することができる」。
SLIMは位相差顕微鏡法とホログラフィ技術を組み合わせているので、ほとんどの他の細胞イメージング技術と異なり、染色その他の特殊な前処理は不要。完全非侵襲であることから、研究者は細胞の自然の機能を研究することができる。測定には白色光を用いており、蛍光顕微鏡など従来の顕微鏡技術と組み合わせて細胞の成長をモニタすることが可能。Mir氏は、SLIMを市販の顕微鏡の拡張モジュールと考えており、「従来方法をわれわれの方法と組み合わせることができる」とコメントしている。

参考文献
Mustafa Mir et al., “Optical measurement of cycle-dependent cell growth”, www.pnas.org

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